プレビュー:ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル 6月14日(土)彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール

ショスタコーヴィチ『24の前奏曲とフーガ』
唯一の全曲演奏
2025年はドミトリー・ショスタコーヴィチ没後50年というメモリアル・イヤーにあたります。記念の年にふさわしいリサイタルが彩の国さいたま芸術劇場で開かれます。

ショパンコンクールの覇者が奏でるショスタコーヴィチ
ユリアンナ・アヴデーエワはロシアのピアニスト、2010年のショパン・コンクールで優勝しています。世界中の名だたるオーケストラと共演しているほか、ショパンだけにとどまらず幅広いレパートリーを持ち、精力的にリサイタルを行っています。アヴデーエワはショスタコーヴィチ作曲の『24の前奏曲とフーガ』作品87を全曲録音するという挑戦をして、6月末にリリースが予定されています。そんな彼女が来日し、アルバムリリースの一足先に全曲演奏をします。
今回、日本で全曲演奏をするのは彩の国さいたま芸術劇場でのリサイタルのみ。これは聴き逃せません。
20世紀を代表するピアノ作品
ショスタコーヴィチ『24の前奏曲とフーガ』は1951年に作曲され、翌1952年に初演されました。1950年にピアノの前奏曲を構想し、スケッチを作成していたものの、J.S.バッハの没後200年祭のためライプツィヒに行った際、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』に着想を得て、同じように24の調を網羅した前奏曲とフーガを作曲することにしました。初演後、プロパガンダ的要素が感じられないと批判されてしまいます。けれども同時代の演奏家たちから芸術性は高く評価され、20世紀を代表するピアノ曲とされています。全曲演奏するには2時間半を要する難曲で、全曲演奏を経験できる機会はそうそうありません。
ショスタコーヴィチの記念の年に、アヴデーエワの意欲的なリサイタルで『24の前奏曲とフーガ』をぜひ体験してみましょう。
ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル
開演
6月14日(土)15:00
会場: 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
チケット料金:正面席7,000円 ※バルコニー席・U-25席は予定枚数終了
詳しくは:彩の国さいたま芸術劇場










この記事へのコメントはありません。