• HOME
  • 公演プレビュー
  • プレビュー:2022年12月~2023年1月、ウクライナ国立歌劇場が大規模な引っ越し来日公演を開催!オペラ、バレエ、オーケストラ 3~5年ぶり、待望の舞台

プレビュー:2022年12月~2023年1月、ウクライナ国立歌劇場が大規模な引っ越し来日公演を開催!オペラ、バレエ、オーケストラ 3~5年ぶり、待望の舞台

ウクライナ国立歌劇場が、12月~1月に大規模な引っ越し来日公演を開催!オペラは5年ぶり、バレエ、オーケストラは3年の時を経て、待望の舞台が披露される

この冬に開催されるウクライナ国立歌劇場、奇跡の来日引越し公演!

今年の夏、ウクライナからキエフ・バレエ(現ウクライナ国立バレエ)が来日を果たし、バレエ、芸術のニュースに留まらず、大変な話題となりました。世界中に散らばったカンパニーのメンバーが集い披露したパフォーマンスは、以前と変わらぬ彼らの姿で、芸術家の矜持にとても感動しました。

ウクライナ国立歌劇場は1867年に開場し、150年の歴史を誇ります。旧ソ連時代には、ボリショイ劇場、マリインスキー劇場と並び三大劇場と称されていました。世界的にも歴史と伝統のある名門歌劇場としての地位を今でも保っています。

1972年にバレエ団が初来日、2006年に劇場のオペラが来日して以来、劇場としてバレエ、オーケストラ、オペラのいずれかがほぼ毎年来日して、特に年末年始に公演を開催しているので、その年のオペラやバレエの見納め、また新年初のオペラ、バレエ鑑賞の公演として、日本でも広く親しまれています。2017~2018年の来日公演は、劇場の150周年を祝うおめでたいムードに包まれて、1ケ月半に渡る来日公演を行っています。ウクライナが現在のような状況になるとは、当時は誰も想像していませんでした。

いまだコロナ禍であること、そしてウクライナでは戦争が終結する見通しが立たない中、歌劇場という大所帯が引越し公演を行うというのは、大変な決断です。劇場が日本公演を熱望しているというあらわれでもあります。実現に向け奔走している、関係者のみなさんには感謝しかありません。

公演スケジュール(地方公演含む)
バレエ『ドン・キホーテ』:12月17日(土)〜12月30日(金)
オーケストラ『第九』:12月28日(水)〜12月30日(金)
オペラ・バレエ『新春オペラ・バレエ・ガラ』:1月3日(火)
オペラ『新春オペラ・バレエ・ガラ』『カルメン』:1月6日(金)〜14日(土)

※引っ越し公演:キャスト、合唱団、オーケストラ楽団、裏方まで劇場の全メンバーと舞台セットを丸ごと移動して行う公演のこと。

スタートはバレエ『ドン・キホーテ』から

クリックで拡大

12月17日の『ドン・キホーテ』のバレエ公演から引越公演はスタートします。アンナ・ムロムツェワをはじめ、オリガ・ゴリッツァ、ニキータ・スハルコフ、スタニスラフ・アリシャンスキーなど、劇場のトップソリストが登場します。

スペインのバルセロナを舞台に、宿屋の看板娘キトリと床屋のバジルの二人がめでたく結婚の日を迎えるまでのさまざまな出来事を描いたコメディです。王子様、お姫様でなく庶民が主人公のとにかく明るい雰囲気のこの作品はすべてのバレエ・ファンが熱愛する演目なのです。

バレエ『ドン・キホーテ』のあらすじはこちらから→誰もが楽しめるバレエ『ドン・キホーテ』のあらすじや見どころを解説

華やかで気分の上がる『ドン・キホーテ』で一年を締めくくり、オーケストラの「第九」公演で劇場公演はさらに盛り上がります。

年が明けて1月3日の「新春オペラ・バレエ・ガラ」では、バレエの舞台とオペラの歌が同時に楽しめる、華やかな公演がご覧になれます。まさに、年末年始を存分に楽しめる公演と言えるでしょう。

オペラ『カルメン』は合唱アンサンブルとドラマを楽しむ

クリックで拡大

『カルメン』を観たことのない人でも、実は知っているメロディーがたくさんあります。それだけ有名なアリアが満載ということで、全幕のオペラを鑑賞するのにためらいのある方に、特におすすめしたい楽しめる演目です。

 スペインのセビリアでタバコ工場の衛兵をしている伍長のドン・ホセは、女工のジプシー娘、カルメンに恋をしてしまいます。素朴で真面目なホセがカルメンを好きになったばかりに運命を狂わされ、堕落していくさまを美しいアリアで歌い繋いでいきます。「ファム・ファタル(運命の女)」の代表とされるカルメンは果たして悪女なのか、何者にも束縛されない自由な人間なのか……、有名なアリアと、ストーリーのわかりやすさから初心者におすすめです。

年末には『第九』を

管弦楽団と合唱団がたっぷり楽しめるのは3回公演が予定されている『第九』です。指揮は首席指揮者のミコラ・ジャジューラ。彼らが演奏する『第九』には特別な思いが込められ、胸を打つことでしょう。

公演に足を運ぶことが、彼らを応援することにもなります。歴史あるウクライナ国立歌劇場の芸術をたっぷり堪能しましょう。


ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)『ドン・キホーテ』
2022年12月17日(土)~30日(金)

会場:17日(土)神奈川県民ホール
18日(日)東京国際フォーラム
19日(月)昌賢学園まえばしホール
20日(火)市川市文化会館
22日(木)めぐろパーシモンホール
23日(金)いわき芸術文化交流館アリオス
24日(土)あきた芸術劇場ミルハス
25日(日)やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
26日(月)・27日(火)東京文化会館
28日(水)アクトシティ浜松
30日(金)ウェスタ川越

開演・チケット料金
会場・公演・席種により異なりますので、各自ご確認ください。

詳しくは:光藍社:ウクライナ国立バレエ特設ページ


ウクライナ国立歌劇場管弦楽団・合唱団『第九』
2022年12月28日(水)~30日(金)

会場:28日(水)横浜みなとみらいホール大ホール、29日(木)・30日(金)東京オペラシティコンサートホール

開演:28日(水)14時、29日(木)13時、30日(金)14時
★ チケット料金
9000円〜15000円

詳しくは:光藍社:第九特設ページ


ウクライナ国立歌劇場・バレエ『新春オペラ・バレエ・ガラ』
2023年1月3日(火)

会場:東京国際フォーラム ホールC

開演:12時30分、16時30分(2公演)
★ チケット料金
7000円〜16000円

詳しくは:光藍社:ウクライナ国立バレエ特設ページ歌劇場特設ページ



ウクライナ国立歌劇場『カルメン』
2023年1月6日(金)~14日(土)

会場:6日(金)・7日(土)東京文化会館
8日(日)フェスティバルホール(大阪)
9日(月・祝)愛知県芸術劇場
10日(火)和歌山県民文化会館
13日(金)長野市芸術館
14日(土)高崎芸術劇場

開演・チケット料金
会場・公演・席種により異なりますので、各自ご確認ください。

詳しくは:光藍社:ウクライナ国立歌劇場特設ページ


公演一覧
Pick Up公演
バレエ『ドン・キホーテ』あらすじ


エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。