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プレビュー:Bunkamura Produce 2026『フィガロの結婚』2月19日(木)〜23日(月・祝) めぐろパーシモンホール

現代のホテルが舞台。フィガロ、どうする?

東急文化村とめぐろパーシモンホールがタッグを組んだモーツァルトのオペラ・シリーズ第3弾が上演されます。今回の作品は『フィガロの結婚』。パーシモンホールは1200席ほどの心地よい空間で、演奏、歌手の声がとてもナチュラルに聴こえて、得難い体験ができる人気のシリーズです。出演者の豪華さ、彼らのパフォーマンスのクオリティの高さも毎回話題になります。さらにこのシリーズは、美術と衣裳を大変著名なアーティストが手掛けることも楽しみな点として毎回注目されているのです。

隈研吾は舞台を架空のホテルに設定

©Designhouse

世界的な建築家、隈研吾が美術を手がけます。日本のオペラ公演で美術を担当するのは初めてとのこと。今回、舞台はアルマヴィーヴァ伯爵の屋敷ではなく、ホテルなのだそう。

国立競技場や歌舞伎座をはじめ、彼が設計した建物は数多くありますが、実はホテルをはじめとする宿泊施設もたくさん作っています。山形県の銀山温泉にある築100年、木造3階建ての「藤屋」をリノベーションしたり、ザ・キャピトルホテル東京も彼の手によるものです。木をふんだんに使用したモーツァルトの時代のような舞台が作り出されるのでしょうか。そして、あの超絶にドタバタな激動の1日がホテルで繰り広げられるのかと思うと、今から楽しみですね。

丸山敬太が衣裳を担当


KEITA MARUYAMAブランドで作品を発表している丸山敬太は、パリコレにも進出している人気のファッションデザイナーです。舞台衣裳としてはDREAMS COME TRUEの衣装を担当していることでも知られていますが、オペラの衣裳を手掛けるのは初めてのこと。2021年より「KEITA MARUYAMA “OMOTASE” PROJECT」という食に関するプロジェクトも始めており、その一環として発表されたクッキー缶は可愛らしく、大評判になっています。

丁寧で精巧な刺繍や気持ちが明るくなる色使いなど、着る人が幸せな気持ちなるフェミニンでエイジレスな洋服を作り出す丸山は、ケルビーノやスザンヌにどんな洋服を纏わせるのでしょうか。

鈴木優人と飯塚励生のコンビで極上の舞台を実現


演出は第1回から変わらず飯塚励生が、そして演奏も同じく第1回からの鈴木優人とバッハ・コレギウム・ジャパンが担当します。

歌手勢は海外からのゲストが3名います。アルマヴィーヴァ伯爵のダニエル・グートマン、スザンナのジュディト・ファー、ケルビーノのオリヴィア・フェアミューレンです。

そしてフィガロに大西宇宙、伯爵夫人に森麻季、マルチェリーナに藤井麻美、ドン・バルトロに氷見健一郎、ドン・バジリオ/ドン・クルツィオに新堂由暁が務めるというプロダクションです。

毎回チームワークがよく、個々の見せ場でもしっかり魅了してくれるレベルの高いプロダクションとなるので今回も楽しみですね。


Bunkamura Produce 2026
高砂熱学 Presents
鈴木優人&バッハ・コレギウム・ジャパン×隈 研吾
モーツァルト:オペラ《フィガロの結婚》
(新制作・全4幕・イタリア語上演・日本語字幕付き)

公演情報
2月19日(木) 16:00
2月20日(金) 16:00
2月22日(日) 14:00
2月23日(月・祝) 14:00 
会場: めぐろパーシモンホール 大ホール
チケット料金:29,000〜16,000円

詳しくは:Bunkamura Produce 2026

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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