プレビュー:2022年9月23(金・祝)、25(日) リセット・オロぺサ&ルカ・サルシ 華麗なるオペラ・デュオ・コンサート
2022年9月23(金・祝)、25(日)
リセット・オロぺサ&ルカ・サルシ
華麗なるオペラ・デュオ・コンサート
世紀の大スターまで秒読み 初来日のオロぺサ
リセット・オロペサ photo : Stefano Guindani
アメリカのソプラノ歌手、リセット・オロペサは、22歳でメトロポリタン・オペラにデビューというセンセーションを巻き起こし、以後着実に成功体験を積み重ねています。
英国ロイヤル・オペラ、ウィーン国立歌劇場等、名だたるオペラハウスでタイトルロールを歌い、まさにトップスターになろうとしているところ。
バロック・オペラ、ワーグナー、フランス・オペラとレパートリーが幅広く、それは技巧派であることの証明であり、現代のスター歌手に必要な特徴を備えています。
彼女の得意とする役は『ランメルモールのルチア』のルチア。超絶技巧を駆使したコロラトゥーラは誰にでも歌いこなせる役ではありません。『ランメルモールのルチア』は2公演ともプログラムに入っています。特に23日は『狂乱の場』なので聴き逃せません。
やっと会える 名バリトンのサルシ
ルカ・サルシ photo : Marco Borrelli
ルカ・サルシはイタリアのバリトン歌手。もちろんイタリアもの、特にヴェルディ作品が得意です。
彼は2014年、リッカルド・ムーティ率いるローマ歌劇場の引越公演で、『ナブッコ』のタイトルロールを歌い、日本のファンに強烈なインパクトを残しました。
2020年、ミラノ・スカラ座来日公演にも参加していたのですが、残念なことに来日公演は中止、サルシの舞台は幻となってしまったのでした。
今回、ようやく彼の豊かに輝くバリトンが楽しめるのです。
2種類のプログラムはいずれもオール・イタリアン・オペラ
今回の公演は23日(金・祝)と25日(日)の2回で、プログラムのほとんどの曲が異なります。
どちらもすべてイタリアのオペラからで、そのうち半分はヴェルディ作品という思いきった内容です。
そしてこの2種のプログラム、似ているようで異なっているのです。共通しているのはオロペサによる『椿姫』より『ああ、そはかの人か、花から花へ』と、サルシによる『リゴレット』より『悪魔め、鬼め』だけ。
絶妙なプログラミングです。ファンはどちらを選んだらいいものか大いに悩むことでしょう。東京フィルハーモニー管弦楽団が演奏します。
今最も聴きたい旬の二人
ソロ・リサイタルではなく、デュオという形式にまず心震えます。1人より2人、オペラの名場面は、1人で歌うアリアが聴かせどころであるのはもちろんですが、2人で歌う掛け合いがたまらなく盛り上がる場面だったりすることも多いです。
海外の歌劇場の引越し公演がまだ難しく、海外へオペラ鑑賞に出かけるのも困難な状況下、デュオによるコンサートは、ファンにとってはうれしい好企画と言えるでしょう。その2人が世界中の歌劇場で成功を収めているスターだとしたら……。
オペラや歌手にそんなに詳しくなくても大丈夫、まちがいなく極上のパフォーマンスが繰り広げられるので、劇場へ出かけましょう。
リセット・オロぺサ&ルカ・サルシ
華麗なるオペラ・デュオ・コンサート
2022年9月23日(金・祝)、25日(日)会場:東京文化会館
開演:15時
★ チケット料金
一般 10,000円〜19,000円
詳しくは:NBS
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