コラムシリーズ1 合唱サークル指導者という音楽の仕事

音大声楽科を卒業したらどうする?
自分の意思が大事 声楽科卒の就職先
音楽大学の声楽科を卒業したからといってすぐにプロの声楽家になれるわけではないことは在学中の方ならよくよく理解していることですよね。
声楽が学べる教育機関によっては、卒業後の進路として一般企業に就職する学生がたくさんいる、そしてそれを良き特徴として強調しているところもあります。音楽を一生の職業とは考えずに青春時代の思い出で良しとする人もたくさんいることでしょう。
音楽の仕事に就きたい
では、学業は終えてこれ以上勉強するつもりはないとして働こうと決めた時、音楽の仕事にはどのようなものがあるでしょうか。
パフォーマーなら基本はフリーランスです。YouTubeなどのSNS発信をしたり、自分でコンサートを企画して地道に活動する、というところからスタートすることになるのでしょう。他には、学校の先生、音楽教室やカルチャーセンターの講師、会社組織での音楽の仕事でしたらレコード会社、イベント企画会社、といったところでしょうか。
どの道を選ぶかはあなた次第。共通しているのは、いきなりインフルエンサーになったり、スターになったりすることはないということです。
プロの音楽家であるというプライド
何をどう選んでどういう働き方をするか、それはあなたの自由です。一つだけ揺るがない点は「プロの音楽家」になる、ということ。それだけは譲らないで就職活動するかしないか、それを決めるのもあなた自身です。
音楽家の求人は、求人サイトではまず見つかりません。口コミ、人脈を頼りに探していくのも気苦労があるし、なかなか明るい光は見えてこないもの。
就職活動は情報戦と言いますが、それは音楽家にも当てはまります。
たとえば「合唱サークルの指導員」という仕事があるのをご存知でしょうか。専門の教育を受けた人でないとできない、プロの音楽家の仕事です。
ぜひ選択肢の一つとして頭のすみに置いておいてください。
音大での勉強、経験を生かし社会貢献活動をしたい方は、「NPO法人音楽で日本の笑顔を」
オペラ歌手の故中島啓江が立ち上げた法人で、1都6県にある300以上のコーラス団体「スマイル合唱団」「青春ポップス合唱団」を支援しています。各地域の合唱サークルを作り、その後の支援活動を行い住民の健全交流を促し、生涯学習、高齢化社会での生き甲斐づくりに寄与しています。また、音楽家達の雇用を促進し、コンサートなどの公演を行い、文化を育む活動も行っているのが特徴です。被災地では心の復興の為に定期的に合唱活動も行っています。
現在約30名ほどの音楽家指導員が活躍中で、声楽専攻だけでなく、ピアノ・楽器・作曲・指揮など、さまざまな専攻の指導員が合唱指導にあたっています。
「NPO法人音楽で日本の笑顔を」には、常勤・非常勤がある
合唱指導員として、各地域の活動に指導に行くのが主な仕事内容ですが、常勤指導員になると事務局内での内勤業務も行うことになります。
・常勤指導員
月給:200,000円~(フルタイム)
賞与(年2回)・昇給(年1回)有
〈給与例〉給与(賞与含む)+音楽活動=400万円/年
・非常勤指導員
1回1.5時間の合唱指導につき4,000~5,000円(1日2回がセット)
※コンサート出演の際は別途ギャランティーの支給あり
合唱指導の他、コンサート出演の機会も多数!やりがいを感じながら確かな演奏経験も積むことができる
毎日様々な地域の合唱団に行き、合唱団員さんと音楽を通じた交流が持てるだけでも、音楽家として非常にやりがいが感じられることでしょう。それだけでなく、年に数回のコンサートに出演することができ、確かな演奏経験も積むことができます。合唱団の応援団長には安田祥子さんが就任されており、同じステージに立って演奏する機会もあるそうですよ。音楽を通じて社会貢献活動もでき、また演奏家としてもレベルアップしていける、それがNPO法人音楽で日本の笑顔をの職員になる最大のメリットですね。









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