オペラあらすじ「シンデレラ(サンドリヨン)」ジュール・マスネ

シンデレラ(サンドリヨン)|Cendrillon


作曲:ジュール・マスネ
原作:シャルル・ペロー「シンデレラ」
台本:アンリ・カーン
初演:1899年5月24日、オペラ=コミック座(パリ)
構成:全4幕
上演時間:約2時間15分

登場人物

サンドリヨン   |パンドルフの娘
パンドルフ    |サンドリヨンの父
シャルマン王子  |宮殿の王子
妖精       |サンドリヨンを助ける妖精
アルティエール夫人|サンドリヨンの継母
ノエミとドロテ  |アルティエール夫人の娘たち

ストーリー

〜魔法が叶える夢のような幸せ〜

意地悪な継母たちと妖精の魔法

アルティエール夫人の屋敷。召使いたちが支度をしながら「奥様はひどい人だ」と話しています。サンドリヨンの父、パンドルフは伯爵夫人アルティエールとの再婚を後悔していました。夫人とその娘たちは高慢で、パンドルフの娘リュセットのことを、台所で灰にまみれているサンドリヨン(灰かぶり)と呼び、大切にしてくれません。

今夜は宮殿の舞踏会。アルティエール夫人は2人の娘を着飾らせ、出かけていきました。1人残されたサンドリヨンは自分の境遇を嘆き、暖炉のそばで眠ってしまいます。すると妖精があらわれて、サンドリヨンに美しいドレスを着せてくれました。妖精と夜の12時までに帰る約束をして、宮殿へと出発します。

宮殿の舞踏会 − 王子様との出会い

華やかな舞踏会のなか、国王は「愛する人がいない」と浮かない様子でいるシャルマン王子に、今夜結婚相手を見つけるようにと命じます。候補に選ばれた娘たちが登場したあとにサンドリヨンがやってきます。その美しさに王子は心奪われ、2人はすぐ恋に落ちました。

12時の鐘が鳴り、サンドリヨンは慌てて走り去ります。王子は追いかけようとしますが妖精たちが邪魔をして彼女の姿は見えなくなり、そこにはガラスの靴が残っていました。

精霊の踊る魔法の森

サンドリヨンがなんとか家に戻ると、すぐに夫人たちも帰ってきました。舞踏会での出来事を自分たちに都合よく話す夫人たち。それを聞いてショックを受けるサンドリヨンを見かね、父パンドルフは一緒に故郷に帰ろうと話しかけます。しかしサンドリヨンは、父に迷惑はかけられないと、ひとりで家を出ていくのでした。

サンドリヨンは、精霊たちの踊る不思議な森に辿り着きます。すると反対の方からサンドリヨンを探すシャルマン王子がやってきます。お互いの声に気がつきますが、魔法で姿が見えません。それでも想いを伝え合い、シャルマン王子は愛の証として自らの心臓(心)を差し出すと誓いました。その誓いに妖精は魔法を解き、喜ぶ2人を眠りにつかせます。

ガラスの靴は誰のもの

目が覚めると、サンドリヨンは父に介抱されていました。舞踏会や妖精のことを言っていたと聞かされ、全て夢だったと気を落とします。しかしそこへ、王子がガラスの靴に足の合う女性を探しているという知らせが届きます。

国中の娘たちが宮殿に集まりますが、ガラスの靴を履ける女性は現れません。落胆する王子のもとへサンドリヨンと妖精がやってきます。あなたの心臓を持ってきたと言う彼女の足はガラスの靴にピッタリ入りました。皆が2人を祝福し、幕となります。


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