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コラム:削り節屋の仕事とだし(出汁)の関係とは?

株式会社 森野義 森野 賢治さん

削り節屋さんという仕事

 京料理がユネスコの無形文化遺産に認定されてから10年となりました。京料理とだしはいまや京都、日本を語る上ではかかせません。
京都のおだしを販売している、森野義さんを訪ね、ワークショップを体験しました。

森野義さんは、創業50年のプロ向けの削り節を製造販売しています。職人さんが素材を目利きし、その技術で色、濃さ、旨みを目的に応じて調整し季節を問わず常に上質なおだしを届けています。

まずは、並べられた削り節の材料です。左から鰹節、宗田節、鯖節、潤目鰯節を節原料として使用しています。

原材料                                      削り節

削り節が生まれるまで

削り節は、どの季節に出汁をひいても同じ味にするため、産地や旬の配合バランスにとても気を遣っています。

削り節には、①かつおけずり節と②かつおぶし以外の削り節があります。この②かつおぶし以外の削り節の生産量第1位は、うどん屋さんが多い京都府です。

その工程は、厳選された材料を攪拌し、かごに詰め蒸煮(蒸気で加熱すること)をして削りの工程へと進みます。

原料攪拌                             かご詰めをして蒸気で加熱をします

美しい削り節が、どんどん出てきます。

そして、美しい削り節がでてきます。サラサラとふわっとお出汁のいい香りがします。
関西の水には、昆布と鰹節があうそうです。では、関東ではどうなのでしょうか?お聞きしました。
森野さんは、「昆布と鰹節の出汁ももちろん美味しくひけますが、関東のお水には実は、鯖節があいます」なるほど、水の硬度で出汁の味も変わるのですね。

削っていきます

ライター:
秦 雪絵 アメリカ合衆国ニューハンプシャー州ハノーバー生まれ。学習院大学卒
1989年より、20数年にわたりフランスの銘陶ジアンの日本の専属輸入販売会社 ㈱ジアン ジャパンの社長を務める。そのかたわら、フランスの文化、生活などを伝えるため、百貨店やサロンでの文化歴史を織り込んだ講演を行う。
現在は、オペラ、バレエなどクラシックの情報を発信する、ネットメディア「オペラハーツ」において、公演の取材、執筆、編集を担っている。
並行して、日本文化のよさを伝えるため、取材に赴き食文化、茶道文化、和服文化の振興にも積極的に取り組んでいる。

「オペラハーツ」副編集長

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