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古代インドが舞台のバレエ『ラ・バヤデール』のあらすじや演出の違いを分かりやすく解説!

目次

6. バレエ『ラ・バヤデール』のそのほかの見どころ

ソロの踊り以外にも『ラ・バヤデール』には見どころがたくさんあります。

Va以外の見どころをいくつか紹介します。

6.1
女のバトル!ニキヤ VS ガムザッティ

第1幕の第2場、ソロルと別れさせようとガムザッティがニキヤを説得する場面です。

宝石や高価な品物を与えてニキヤを納得させようとするガムザッティですが、ニキヤの想いは揺らぎません。

ついカッとなりニキヤをひっぱたいてしまうガムザッティや、激高のあまりガムザッティにナイフを突きつけるニキヤなど、この場面はまさに「女のバトル」。

踊りはほとんどないものの、2人の迫真の演技に引き込まれてしまうこと間違いありません。

6.2
豪華絢爛なパ・ダクシオン

第2幕のガムザッティとソロルの婚約式で踊られるパ・ダクシオンも必見です。
(※パ・ダクシオンとは、物語を進行させるために演技を重視した踊りのことです)

侍女の踊りから始まり、ガムザッティとソロルのアントレ(登場の踊り)からアダージオ(ゆっくりした音楽の踊り)と続きます。

その後に先ほど紹介したソロル、ガムザッティのそれぞれのVaが踊られ、最後は豪華なコーダ(フィナーレ)です。

ガムザッティは、コーダで「イタリアン・フェッテ」(※1)と「フェッテ・アン・トゥールナン」(※2)を連続で行うためハードですが、非常に見応えがあります。

※1:片方の脚を振り子のように使いながら連続回転する技
※2:片方の脚をムチのように使いながら連続回転する技

6.3
全身金ピカ!ブロンズアイドル(黄金の神像)

第2幕のガムザッティとソロルの婚約式の場面では、さまざまな祝福の踊りが披露されます。

中でもひときわ目立つのが、全身を金色に塗った「ブロンズアイドル」(黄金の神像)です。

現在Kバレエカンパニーで芸術監督を務める熊川哲也氏が、17歳のとき、かつて所属していた英国ロイヤルバレエ団でブロンズアイドルを踊り、一躍注目を浴びたことでも知られています。

ブロンズアイドルは、振付が非常に難しいことで有名です。また、男性バリエーションとしては長めの2分以上の曲であることも、この踊りの難易度をさらに高めます。

なお、全身金ピカに塗りたくるため、待機中もいすに座れなかったり、余計な接触がないように出番を待ち続けたりするなど、踊る前も非常に大変です。

下記の動画は、ブロンズアイドルになるまでの様子。2〜4人がかりで金粉を塗りたくり、その間ダンサーはずっと立ったままです。

※演出によっては、ブロンズアイドルは「神の怒りで仏像が動き出す踊り」として、神殿崩しの場面の前に踊られることもあります。マカロワ版やKバレエカンパニーの熊川版などが代表的です。

6.4
アラベスクをしながら坂を下りる?!影の王国 冒頭

第3幕の影の王国冒頭では、舞姫たちが坂をアラベスク(後ろに脚を上げるポーズのこと)をしながら下りてきます。

人数にもよりますが、先頭のダンサーは24〜38回ほどアラベスクを繰り返すことになるので非常に大変です。

先頭のダンサーだけでなく、誰か一人でもよろけてしまうと台無しになってしまうこの場面。ダンサー全員の技術力、精神力が問われます。

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バレエ歴21年・とあるバレエ教室の現役生徒のまいです! 大好きなバレエの魅力や作品についてご紹介していきます♩

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