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新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future Young NBJ GALA』11月25日(土)~26日(日) 新国立劇場中劇場

2023年11月25日(土)〜26日(日)
新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future Young NBJ GALA』

若手ダンサー中心のパ・ド・ドゥ、ダンサー自身による振付作品に8年ぶりのドゥアト作品上演と企画性の高いチャレンジングな内容

新国立劇場バレエ団初の試み若手ダンサーがパ・ド・ドゥを披露

Photo by Yumiko Inoue

新国立劇場バレエ団初の試みとして、三部構成の公演が行われます。パ・ド・ドゥ集、所属ダンサーが振り付けた作品の上演、そしてレパートリーとして持っていたコンテンポラリー作品の8年ぶりの上演です。

パ・ド・ドゥ集では、古典バレエ作品、『ジゼル』第2幕、『眠れる森の美女』第3幕、『ラ・バヤデール』第3幕、『ドン・キホーテ』第3幕のパ・ド・ドゥが選ばれています。

注目すべきはキャスト。通常、全幕上演する場合、見せ場のパ・ド・ドゥは主人公たちが踊りますから、プリンシパルであることがほとんどです。今回は、ソリスト、ファースト・ソリスト、アーティストから抜擢された8名が登場します。

『ジゼル』は吉田朱里(ファースト・アーティスト)&仲村 啓(アーティスト)、『眠れる森の美女』は中島春菜(ファースト・アーティスト)&渡邊拓朗(ファースト・アーティスト)、『ラ・バヤデール』は廣川みくり(ソリスト)&石山 蓮(アーティスト)、『ドン・キホーテ』は金城帆香(アーティスト)&山田悠貴(ファースト・アーティスト)が踊ります。

精鋭ばかりのカンパニーの中から抜擢され、二人だけにライトが当たるまたとないチャンス。輝く姿を目撃したいですね。

振付家育成プロジェクトから生まれた3作品

撮影:瀬戸秀美

新国立劇場バレエ団では、所属ダンサーの中から振付家を育てる「NBJ Chreographic Group」というプロジェクトを継続して行っており、発表会も開催しています。第2部ではこのプロジェクトから生まれた3作品を披露します。2022年にファンのWeb投票で選ばれたものの再演することのできなかった作品です。『Coppélia Spiritoso』は木村優里振付で、自ら踊ります。『人魚姫』『Passacaglia』は木下嘉人振付作品で、『Passacaglia』には木下も出演します。

撮影:瀬戸秀美

ドゥアト作品を8年ぶりに

撮影:鹿摩隆司

ナチョ・ドゥアトはスペイン出身の振付家で、新国立劇場バレエ団は、彼が初めて振り付けた『ジャルディ・タンカール』と『ポル・ヴォス・ムエロ』、そして『ドゥエンデ』の3作品の初演を2006年に行いました。ドゥアト作品だけで構成される公演は、世界初でした。第3部として、今回は8年ぶりの上演となる『ドゥエンデ』を上演します。

「ドゥエンデ」とは、ものに宿ったり家の中を飛び回ったりして人の心を乱す精霊、妖精という意味です。言葉にできない魅力という意味もあり、ドゥエンデがフラメンコ奏者やギタリストに宿り彼らの中を駆け巡ると言葉にできない魅力が生まれる、というわけです。スペインの文化を語る上で重要なキーワードである「ドゥエンデ」が、ドビュッシーの音楽に乗せて踊られます。

キャストも一新、新たな発見があることでしょう。

こういった企画性の高い公演は、カンパニーの新たな魅力の発見があります。ぜひ劇場で経験しましょう。


2023年11月25日(土)〜26日(日)
新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future Young NBJ GALA』
会場:新国立劇場中ホール

開演
11月25日(土) 14:00
26日(日)14:00

チケット料金
6,600円〜1,650円

詳しくは:新国立劇場



エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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