• HOME
  • コラム
  • コラム:バレエ公演鑑賞デビューに最適『くるみ割り人形』情報2023

コラム:バレエ公演鑑賞デビューに最適『くるみ割り人形』情報2023

12月に日本のオーケストラのほとんどがベートヴェンの交響曲第九番「合唱」の演奏会を開くように、バレエでは、多くのバレエ団が『くるみ割り人形』公演を行います。

師走に「第九」を演奏するのは日本だけの現象ですが、『くるみ割り人形』の上演は、全世界的に行われていることです。世界中のバレエ団が12月にはそれぞれの本拠地で『くるみ割り人形』を上演しています。クリスマスの夜に起こることを描いているのでタイミングとしてぴったりなわけです。

わかりやすいストーリーであり、少女が主人公であること、たくさんの子役が出演すること、ネズミの王様はじめネズミのコスプレが登場すること、世界各国の踊りが披露されること、さらにファンタジックな舞台美術や衣裳が楽しめることから親子で鑑賞する人が大変多いです。ほとんどのバレエ団がマチネ公演も用意していますので鑑賞しやすい配慮がされています。

まさにバレエ公演の鑑賞デビューにぴったりなチャンスといえます。

チャイコフスキー三大バレエ作品の一つでもありますので、音楽も抜群に美しく小さいお子さんも飽きずに楽しめます。

ただし、バレエファンには年越しに欠かせない人気の公演でもあるので、チケット完売になってしまう場合もあります。よく調べてお出かけください。

以下に、いくつかピックアップして見どころをご紹介します。

12月9日(土)〜10日(日) スターダンサーズ・バレエ団
『くるみ割り人形』大切なものは、きっと近くに。


スターダンサーズ・バレエ団の『くるみ割り人形』はオリジナルストーリーです。クリスマスの夜、主人公のクララが家族と共にクリスマスマーケットへ出かけ、そこでドロッセルマイヤーと出会います。するとクララのまわりで不思議なことが起こりだします。クララはその不思議なできごとから大切なものに気づくのです。

クララは塩谷綾菜、冨岡玲美、渡辺恭子、王子は池田武志、石川龍之介、林田翔平が務めます。冨岡玲美(9日11時)と石川龍之介(10日)は今回主役デビューを果たします。

なお、12月10日公演はチケット完売です。

スターダンサーズ・バレエ団
『くるみ割り人形』
12月9日(土)〜10日(日)全3公演(10日公演はチケット完売)

会場:テアトロ・ジーリオ・ショウワ

開演:9日(土)11時、15時 
   10日(日)14時
4歳から入場可能

詳しくは:スターダンサーズ・バレエ


12月16日(土)〜17日(日) 牧阿佐美バレヱ団
『くるみ割り人形』夢の国への扉を開く、クリスマス・ファンタジー

Photo by 鹿摩隆司

牧阿佐美バレヱ団は、1962年に『くるみ割り人形組曲』、1963年に12月の定期公演として全幕を上演して以来、約60年間、由緒正しき日本の『くるみ割り人形』を上演し続けています。このカンパニーは『くるみ』公演で若手ダンサーに大役を抜擢することで知られています。またクララやフリッツを踊る子役が数年後には一流のダンサーに成長しているケースが多く、舞台鑑賞のもう一つのお楽しみといえます。

今年は17日の午後公演で、今春、牧阿佐美バレエ塾のスカラシップを終了したばかりの小池京介が王子役、同バレエ塾一期生の上中穂香が金平糖の精、二期生の高橋万由梨が雪の女王でデビューします。

牧阿佐美バレヱ団
『くるみ割り人形』12月16日(土)〜17日(日)

会場:文京シビックホール 大ホール

開演:16日(土)14時、17日(日)11時、15時30分 全3公演
上演時間:60分
4歳から入場可能

詳しくは:牧阿佐美バレヱ団


12月21日(木)〜12月24日(日)全5公演 東京バレエ団
『くるみ割り人形』クリスマスのマーシャとめぐる、ふしぎの国の楽しい旅!

Photo:Kiyonori Hasegawa

2019年に斎藤友佳理芸術監督が新たに改訂・振付した『くるみ』を上演します。マーシャ(主人公の少女)がクリスマスツリーの中に入り込んでしまった、というコンセプトです。第2幕のお菓子の国の場面の直前で、大きくなったクリスマスツリーからさまざまな国の踊りを踊るキャラクターたちが出てくる場面はとてもかわいらしく、マーシャとつねに行動を共にするコロンビーヌ、ピエロ、ウッデンドールも特徴的です。

なんと5公演の主役のキャストが異なっており、層の厚さを感じさせます。

東京バレエ団
『くるみ割り人形』12月21日(木)〜12月24日(日) 全5公演

会場:東京文化会館

開演:21日(木)19時、22日(金)19時、23日(土)12時30分/17時30分、24日(日)14時
5歳から入場可能/ペア割引、親子割引あり

詳しく:NBS


12月22日(金)〜1月8日(月・祝) 新国立劇場バレエ団
『くるみ割り人形』

新国立劇場の『くるみ』は2017年に新制作された版で、気球が出てくるほか、お菓子の国で繰り広げられるディヴェルティスマンもここでしか見られない新鮮さがあります。

なんといってもホリデーシーズンということで、クリスマスイブ、クリスマス当日、大晦日、お正月三が日も公演があるというスケジュールが驚異的です。バレエの見納めに、新年のバレエ鑑賞はじめに、また家族揃って休日をバレエで楽しむ、などさまざまな楽しみ方ができます。

新国立劇場バレエ団
『くるみ割り人形』

12月22日(金)〜1月8日(月・祝) 全17公演
(託児室利用可能日、バックステージツアーあり)

会場:新国立劇場オペラパレス

開演:12月22日(金)19時、23日(土)13時/18時、24日(日)13時/18時、25日(月)14時、28日(木)14時、29日(金)13時/18時、31日(日)16時、1月1日(月・祝)14時、2日(火)14時、3日(水)14時、6日(土)13時/18時、7日(日)14時、8日(月・祝)13時

4歳から入場可能

詳しくは:新国立劇場バレエ団

K-BALLET TOKYO
Winter Tour 2023『くるみ割り人形』
12月2日(土)~12月24日(日) 

会場
【東京】Bunkamuraオーチャードホール
2023年12月2日(土)18:30・12月3日(日)13:00※完売 17:00・12月9日(土)18:30・12月10日(日)13:00※完売

【愛知】愛知県芸術劇場大ホール ※完売
2023年12月13日(水) 18:30

【香川】レクザムホール 大ホール(香川県県民ホール)
2023年12月22日(金) 19:00

【岡山】岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場 ※完売
2023年12月24日(日) 15:00

詳しくは:K-BALLET TOKYO

東京シティ・バレエ/ティアラ”くるみ”の会第37回『くるみ割り人形』
12月16日(土)~17日(日)

会場:ティアラこうとう大ホール

開演:12月16日(土) 17:00、17日(日) 15:00

詳しくは:東京シティ・バレエ団

小林のりこバレエ・シアター『くるみ割り人形』(全幕)
12月23日(土)~24日(日)

会場:東京建物Brillia HALL

開演:23日(土)18:00、24日(日)15:00

詳しくは:小林のりこバレエ・シアタ

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。