プレビュー:映画『エドワード・シザーハンズ ダンスバージョン』12月27日(金)公開
シザーハンズをダンス作品に
マシュー・ボーンのミラクル・マジック
シザーハンズが踊る!
映画『シザーハンズ』は1990年に公開されました。老発明家によって手がハサミの人造人間エドワードが作り出され、彼は人間の娘キムと愛し合うというストーリーで、シュールな外見のエドワードですが、美しい映像とピュアな恋愛物語のため大変な人気を博しました。エドワードをジョニー・デップ、キムがウィノナ・ライダーというキャストも大好評でした。デップとバートン監督のコラボレーションはその後、たくさんの名作を生み出していき、『シザーハンズ』は記念碑的な作品にもなりました。バートン監督は独特の感性で『スリーピー・ホロウ』(1999年)といったダークなテイストから『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)、最新作『ビートルジュース ビートルジュース』(2024年)といったポップなテイストまで、素晴らしいファンタジー映画を作り続けています。
ユニークなバートンの世界観満載の『シザーハンズ』を、バレエ・ダンス界のこれまた唯一無二の感性で魅了するマシュー・ボーンが2005年にダンス作品にしたのでした。
この奇跡の出会いで生まれたダンスバージョンの『シザーハンズ』がいよいよスクリーンで見ることができるのです。
2024年3月、カーディフのウェールズ・ミレニアム・センターでライブ収録されました。
驚愕の踊るエドワード
ダンスバージョンは、もちろん期待通りのマシュー・ボーンのセンスが光っています。いつものように彼が率いるニュー・アドベンチャーズのダンサーたちも激しく踊りまくっています。
やはり目を奪われるのはエドワード。芝居と異なりダンスは当たり前ですが踊ります。長いハサミを両手につけてエドワード演じるリアム・ムーアが素晴らしいです。いつもとは異なる状態でバランスを取ったりパ・ド・ドゥを踊ったりするのはどれほど困難なことかと思いますが、ごく自然に滑らかに、そして感情豊かに踊っているのに驚き、感動します。
ダンスですから言葉を交わすことはありません。それなのにエドワードが繊細で美しい心をもつ青年であること、そしてキムへの思いがしっかり伝わるのです。
この舞台では、6つの家族が登場し、両親、娘、息子が登場します。このキャストに、かつてニュー・アドベンチャーズでスターとして活躍したダンサーたちが舞台に立つ機会となったのだそうです。長年のファンにとってはたまらないプレゼントですね。
ティム・バートンの感性を残しつつ、極上のクオリティをもつダンス作品として成立させたマシュー・ボーンの『エドワード・シザーハンズ・ダンスバージョン』を劇場で鑑賞しましょう。
映画『エドワード・シザーハンズ ダンスバージョン』
12 月 27日(金)より Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下ほか全国順次ロードショー
チケット料金:特別興行 料金 2,800 円(税込) 学生料金 2,200 円(税込)
※特別興行につき各種割引はございません。
詳しくは:エドワード・シザーハンズ・ダンスバージョン公式サイト
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