男性が活躍するバレエ『海賊』のあらすじや演出の違いを解説!最新上演情報も紹介
8. 男性が活躍するバレエ作品
『海賊』は、バレエでは珍しくコンラッドやアリなど、男性が中心となったストーリー展開です。
ここでは『海賊』と同様、男性ダンサーがメインとなって活躍する作品を紹介します。
8.1『スパルタクス』
バレエ『スパルタクス』は、古代ローマに反乱を起こした英雄スパルタクスを題材にした作品です。
タイトルロールであるスパルタクスやローマの兵士など、男性ダンサーが多数活躍します。
作曲はアラム・ハチャトゥリアン。ハチャトゥリアンは、『スパルタクス』の作曲で1954年のレーニン賞を受賞しています。
8.2『ザ・カブキ』
『ザ・カブキ』は、バレエ界の巨匠 モーリス・ベジャールが東京バレエ団のために振り付けた作品です。
歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』を題材にしており、現代の東京に生きる青年がタイムスリップし、仇討ちを行うというストーリーが全2幕に渡って展開されます。
主役の由良之助を始め、多数の男性ダンサーが活躍します。男性ダンサーが多く、層の厚い東京バレエ団だからこそできる作品ともいえるでしょう。
8.3ベジャール版『ボレロ』
ベジャール版『ボレロ』は、ラヴェルの音楽に合わせて、メロディー(真ん中のダンサー)とリズム(周囲の男性ダンサー)が踊る現代的作品です。
メロディーは、ジョルジュ・ドン、シルヴィ・ギエム・マイヤ・プリセツカヤ、首藤康之、上野水香、塚本弾など、世界でも数名のダンサーしか踊ることを許されていません。
赤い円卓のうえに立つメロディーから踊りが始まり、次第にリズムが踊りに加わります。最後は、リズムがメロディーを包み込み、終演。
わずか15分間の作品ですが、観客をベジャールの世界に引き込む傑作です。
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