2022年5月14日(土)O.F.C.合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』

 

2022年5月14日(土)
O.F.C.合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』

最終公演を迎える稀有な合唱舞踊劇 お見逃しなく

『カルミナ・ブラーナ』は、修道院で発見された詩歌集をもとに20世紀に活躍したカール・オルフが作曲した世俗カンタータで、1937年に初演されました。

歌詞はとても俗っぽいのですが、音楽は非常にドラマティック、特に冒頭の一節があまりにも衝撃的かつ印象的なのでよくテレビのBGMで使用されています。
演奏には混声合唱、少年合唱、ソリスト(ソプラノ、テノール、バリトン)、オーケストラに加えバレエを必要とする舞台形式で上演されるもので、大変規模の大きいスペクタクルな作品です。

振付家でありO.F.C.の芸術監督である佐多達枝はこの作品に振り付け、1982年に発表しています。
オルフ生誕100年にあたる1995年には全曲版が初演されました。


撮影:スタッフ・テス

佐多は歌唱、合唱、オーケストラ、バレエ、すべてが同等で舞台を作り上げる「合唱舞踊劇」を創作しているアーティストです。
例えば『カルミナ・ブラーナ』では合唱の人たちを動かして合唱の壁が動くような演出を施し、合唱に舞台進行の役割も担わせました。
それにより視覚的、音響的にもダイナミックな変化が生まれ、舞台上では独特のドラマが展開されることになるのです。

この作品は再演を重ね、平成25年度文化庁芸術祭大賞(舞踊部門)を受賞しています。

ソリスト、ソプラノは中江早希、テノールは金沢青児、バリトンは加耒 徹が務めます。
演奏は、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、オルフ祝祭合唱団。
指揮は初演以来、何度も指揮してきたO.F.C. 桂冠指揮者の齊藤栄一です。
バレエダンサーの主な出演者は、酒井はな、三木雄馬、浅田良和、島地保武。酒井、三木、浅田は前回2018年の公演にも出演しています。

佐多が卒寿を迎えO.F.C.を引退することになり、O.F.C.も活動休止となるために、10回目である今回の公演が最終公演になります。ぜひ「合唱舞踊劇」という佐多が作り出した素晴らしい舞台を経験してください。

文:結城美穂子


5月14日(土)
会場:東京文化会館大ホール

開演:16時
チケット料金:2000円〜10000円

詳しくは:O.F.C.公式HP


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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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