プレビュー:東京バレエ団『ラ・シルフィード』11月2日(日)、3日(月・祝) 東京文化会館

妖精が主役の
美しいロマンティック・バレエ

妖精が人間に恋をした─あらすじ

舞台はスコットランドの農村。ジェイムズが暖炉の前でうたた寝をしているところに妖精シルフィードが突然現れ、彼はシルフィードに心を奪われてしまいます。ジェイムズと婚約者のエフィとの結婚式当日、老婆マッジは二人の手相を見て二人は結ばれることはないと不吉な予言をします。そこに突然シルフィードが現れて、結婚指輪を奪って森の中に逃げてしまいます。ジェイムズはシルフィードを追って森の中へ。一人残され悲嘆に暮れるエフィに、片思いしていたガーンが近づきます。
妖精がいる森にきたジェイムズは、シルフィードと楽しく踊り、すっかりシルフィードの虜になってしまいます。老婆(実は魔女)マッジがそこに現れ、願いがかなう魔法のベールをジェイムズに渡します。ジェイムズが魔法のベールをシルフィードにかけた途端、シルフィードの背中についていた羽が抜け落ちてシルフィードは息絶えてしまいます。村に戻ると、エフィとガーンが結婚式を終えて旅立とうとしているのも目撃し、ジェイムズはすべてを失ったことを知るのでした。
バレエの真髄を楽しめる

この作品は、バレエ史上、初めてトウシューズを履いて踊った作品と言われています。
シルフィードははかなげでいたずら好きな妖精、ふわふわとつかみどころがなくかわいらしいシルフィードを踊るのは実はとても難しいことです。重力を感じさせず終始軽やかで透き通るようなシルフィードを、今回は沖香菜子と秋山瑛が踊ります。


森にいるたくさんの妖精たちのコール・ドも見どころのひとつ。一糸乱れず軽やかに舞うコール・ドも楽しみですね。
そしてジェイムズもスピーディで軽々と繰り出すステップとつま先の美しさが求められます。婚約者がいながら妖精に恋してしまうという演技力も必要とされ、実はジェイムズもシルフィードと同じくらい誰が踊るか、ということはつねに注目されます。今回は、このジェイムズを得意としている宮川新大とどんどんレパートリーを広げている生方隆之介が踊ります。


『ジゼル』『ラ・シルフィード』はバレエ・ブラン(白いバレエ)と呼ばれるロマンティック・バレエ、美しいバレエの原点、真髄を楽しむことができます。
公演は2回しかないのでお見逃しのないように。
photo by Kiyonori Hasegwa
東京バレエ団『ラ・シルフィード』
公演日程
11月2日(日)14:00
11月3日(月・祝)14:00
会場: 東京文化会館
チケット料金:15,000〜3,000円
詳しくは:NBS










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