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インタビュー:『ラ・フィユ・マル・ガルデ』出演への思い二山治雄さん

NBAバレエ団『ラ・フィユ・マル・ガルデ』コーラス役で出演

ローザンヌ国際バレエコンクール優勝という輝かしい経歴を持つ二山治雄さん。パリ・オペラ座契約団員を経て現在はフリーで活動しています。ガラ公演に引っ張りだこで多忙を極めておられますが、NBAバレエ団の『ラ・フィユ・マル・ガルデ』のコーラス役で久々に全幕ものに主演されます。NBAバレエ団の公演に二山さんが登場するのは6年ぶりとなります。

リハーサルが始まり、お忙しい中、メールにて全幕主役に挑む心境などをうかがうことができました。

コロナ禍を乗り越えて

──このコロナ禍の2年、だれもがとても辛い思いをしてきました。二山さんはどのようなお気持ちで過ごされていましたか。またどのようなことをしてモチベーションをキープされていたのでしょうか。

二山:僕はちょうどパリ・オペラ座の冬の公演が終わり2週間の冬休みで日本に帰国中に、コロナが流行りはじめました。そしてオペラ座の契約もコロナのためキャンセルになりました。契約がなくなったことはとても残念で辛かったですが、この間、自分を見つめ直す時間ができました。また僕の教室の白鳥バレエ学園の先生方、家族など、昔も今も変わらず支えてくれる周囲の人たちのおかげで乗り越えられています。

舞台に立ち、踊れることの幸せ

──ようやく劇場に出かけたいと思える状況になってきました。そんな中、数あるバレエ作品の中でもとびきり楽しい『ラ・フィユ・マル・ガルデ』公演が行われるのは本当に幸せな気持ちになります。二山さんはこの公演でコーラス役のオファーが来た時、どのようなお気持ちになりましたか。

二山:最近は、舞台に立てることに毎回、とても幸せを感じています。コロナで当たり前にできていたことが当たり前ではなくなりました。特に今はロシアとウクライナの問題がある中、こうして舞台に立ち、踊れること、普段通りに生活できることがとても幸せなのだと改めて感じています。今回のオファーをいただいた時も、また舞台に立ち、踊れるのだと、深く感謝の気持ちを抱きました。

また以前は全幕の作品をすることが厳しく、僕も全幕作品に携わる機会が少なくなった中でのお誘いだったので、とても幸せに思いました。

NBAバレエ団芸術監督久保綋一氏のサポート

──リハーサルが始まったところですが、久保監督からどのようなアドバイスがありましたか。

二山:リハーサルが始まって1週間経ちまだしっかりと見ていただいていないのですが、久保監督とは僕が学生の時からお付き合いがあり、2016年にはNBAバレエ団の「スターズ・アンド・ストライプス」にも出演させていただきました。その時から細かく指導していただき、いろいろな面で支えていただきました。今回もさまざまなことを吸収してそれを舞台でお見せできればと思います。

『ラ・フィユ・マル・ガルデ』の魅力

──コーラス役を踊る楽しさ、難しさをお教えください。

二山:サンフランシスコの留学から日本に帰国して初めての舞台がこの『ラ・フィユ・マル・ガルデ』でした。まだ当時は18歳で、全幕の主役を務めるのも初めてということもあり、演技や技術の面でもとても苦戦していました。

『ラ・フィユ・マル・ガルデ』はコミカルな楽しい作品で、踊りと同等に演技のシーンも沢山あります。演技の部分がやはり難しいのですが、他の古典の作品に比べストーリーがしっかりしているので役に入り込みやすく楽しめます。踊りのテクニックを見せながら、演技の方にも力を入れ、自分自身もコーラスになりきり楽しみたいです。

──リーズ役、勅使河原綾乃さんとはどのようなリーズ&コーラスのカップルを作り上げたいとお考えですか。

二山:勅使河原さんとは今回初めて踊ります。舞台や動画でも沢山のラフィーユを見てきましたが、2人でお互いに高め合い研究しながら僕達なりのリーズとコーラスを作り上げていきたいと思います。

──NBAバレエ団で踊ることはどのような感じでしょうか。どんなカンパニーという印象をお持ちですか。

二山:NBAバレエ団との共演は2016年以来です。その当時はまだ10代でNBAバレエ団の団員の中では若くすごく緊張していたのですが、みなさんとても優しくあたたかく迎えてくださいました。それから6年経ちましたが、またみなさんと踊れることを楽しみにしています。

──他に全幕作品を踊るとしたら今、どの作品を踊りたいですか。

二山:今までいろいろな作品にコールドやソリストとしても出演してきましたが、今も気持ちは昔と変わらず、こだわらずにいろいろな作品に触れ、どんな役にも挑戦していきたいと思っています。

──今回の公演を楽しみにされているファンのみなさまにメッセージをお願いいたします。

二山:いつもみなさまにはあたたかい応援、支援をしていただき本当に感謝しております。僕自身、毎回、舞台に立てることに感謝の気持ちと幸せを感じながら踊っています。今回も全幕の主役を踊らせてもらえる機会を与えていただいたNBAバレエ団に感謝いたします。

舞台を通して少しでもみなさまに感動や喜びを感じてもらえるようこれからも精進してまいります。

今回の公演は小さいお子様から大人までいろいろな方に楽しんでいただけると思います。是非劇場に足を運んでください。


NBAバレエ団の『ラ・フィユ・マル・ガルデ』はニジンスカ版で、日本ではNBAバレエ団だけがレパートリーとしており、12年ぶりの上演となります。

二山さんが全幕公演の主役を踊る……ファンが待ち望んでいたことです。真摯に踊ることに向き合い、踊れる喜びに感謝する二山さん。この夏もたくさんのガラ公演が行われ、彼のパフォーマンスを目にする機会も増えます。ぜひ全幕での二山さんの魅力も楽しみましょう。

勅使河原綾乃(リーズ)&二山治雄(コーラス)は9日(土)13:00、10日(日)14:00に登場します。9日(土)17:30の公演は野久保奈央(リーズ)&新井悠汰(コーラス)が踊ります。各公演で『ブルッフヴァイオリン協奏曲第一番』が同時上演されます。


二山治雄さんプロフィール

フリー・元パリ・オペラ座契約団員

白鳥バレエ学園にて塚田たまゑ・みほりに師事 2014 年第42 回ローザンヌ国際バレエコンクール第1位、YAGP NY決戦シニア男性部門第 1 位ローザンヌ国際バレエコンクールのスカラシップでサンフランシスコ・バレエスクール トレイニー・プログラムに留学。 2016年ワシントンバレエ団スタジオカンパニーに入団。 2017〜2020パリ・オペラ座バレエ団契約団員として入団する。アブダビ、シンガポール、上海ツアーにも参加。 2019年パリ・オペラ座バレエ団外部オーディション1位

(NBAバレエ団HPから)


ラ・フィユ・マル・ガルデ
7月9日(土),10日(日)
会場:新国立劇場中劇場

開演:9日(土)13時、17時30分・10日(日)14時

チケット料金:9000円~12000円

詳しくは:NBAバレエ団


エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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