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プレビュー:新国立劇場バレエ『ジゼル』4月10日(木)〜20日(日) 新国立劇場オペラパレス

吉田都芸術監督が手がけた演出

2022年新制作されたプロダクションの再演

撮影:鹿摩隆司

吉田都芸術監督が初めてカンパニーのために演出を手がけた『ジゼル』が再演されます。

改訂振付や美術・衣裳が素晴らしく、上演前から話題になりました。

ステージングと改訂振付を手がけたのはアラスター・マリオット。英国ロイヤル・バレエ団出身の振付家で、2012年のロンドン・オリンピックでは、閉会式をクリストファー・ウィールドンと共に演出しました。振付はとても難しいもので、新国立劇場のダンサーでないと踊りこなせない内容になっています。

美術・衣裳はディック・バード。数々のオペラ、バレエ作品を担当していますが、衣裳を手がけた日本人に馴染みのある作品としては、新国立劇場の『アラジン』、『火の鳥』(3月の「バレエ・コフレ」公演で上演されます)、Kバレエトウキョウの『ラ・バヤデール』、スターダンサーズ・バレエ団の『ドラゴン・クエスト』などがあります。

舞台美術は、リトアニアの十字架の丘(北部の巡礼地。無形文化遺産となっている)をイメージしてキリスト教と土着の文化の狭間にある世界観を表現したものだそう。もともと第2幕に登場するウィリは、中世スラヴ地方のヴィーラ(Vila)という妖精伝説がもとになっているとも言われ、土俗信仰の要素が強く作品のコンセプトとマッチしています。

美しく品のある、そして幽玄の世界をも感じせる舞台美術、衣裳は注目です。

7月に英国ロイヤル・オペラハウスにて上演

新国立劇場バレエ団の自信作であるこの『ジゼル』は、実は7月に英国ロイヤルオペラハウスにて上演されることになっています。新国立劇場バレエ団が英国公演を、しかも招待ではなく自主で行うのは初めてのこと。

吉田都芸術監督が活躍した世界の檜舞台に立つダンサーたちはどれほど楽しみに思っていることでしょう。

第2幕、暗く深い森の中、静謐で死の雰囲気が漂うウィリたちの一糸乱れぬ踊りはおそらく世界でも類を見ない美しさでしょうし、主役にも期待が高まります。

イギリスまで鑑賞しに行くファンもいるかもしれませんが、事前に日本で見ることのできる幸せを享受しましょう。

全9公演、5キャストが組まれています。


新国立劇場バレエ『ジゼル』
会場: 新国立劇場オペラパレス
開演
4月10日(木) 19:00
11日(金) 14:00
12日(土) 13:30 託児サービスあり
18:00
13日(日) 13:30
18日(金) 19:00
19日(土) 13:30 託児サービスあり
18:00
20日(日) 14:00

チケット料金:15,950〜1,650円

詳しくは:新国立劇場

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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