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プレビュー:2022年6月24(金)公開 パリ・オペラ座 シネマ 「ジェローム・ロビンズ・トリビュート」

パリ・オペラ座 シネマ
「ジェローム・ロビンズ・トリビュート」


映画館で楽しむ
パリ・オペラ座バレエ団が踊るジェローム・ロビンズ振付4作品

ジェローム・ロビンス ©︎jacques moatti

ジェローム・ロビンズはミュージカル「ウエスト・サイド物語」などの振付家として知られていますが、バレエ作品もたくさん作っています。
自身もダンサーとして活動したのちに、アメリカン・バレエ・シアター、ニューヨーク・シティ・バレエで指導し、作品も作りました。

パリ・オペラ座バレエ団は、「コンサート」「イン・ザ・ナイト」などロビンズ作品をレパートリーに持っています。
彼の生誕100周年を記念して2018年11月に、パリ・オペラ座バレエ団はオール・ロビンズ・プログラムの公演を行いました。

その時の公演を収録したのが今回の「ジェローム・ロビンズ・トリビュート」で、

『ファンシー・フリー』
『ダンス組曲
『牧神の午後
『グラス・ピーシズ』

の4作品を見ることができます。


『ファンシー・フリー』


『ファンシー・フリー』はロビンズ初期の作品で、第二次世界大戦中、1日だけ与えられた休暇を楽しむ3人の水平たちの様子を描いた楽しい作品です。
1944年に初演され、これが元になりミュージカル『オン・ザ・タウン』が生まれ、さらに1949年に映画化され『踊る大紐育(だいニューヨーク)』へと繋がります。

音楽はレナード・バーンスタイン、装置はオリヴァー・スミス、この二人とロビンズの3人はのちに『ウエスト・サイド物語』を生み出すことになります。
この収録ののちに引退したカール・パケット、ステファン・ビュリオンというエトワール二人と、今年めでたくエトワールに昇進したフランソワ・アリュが水兵の3人を演じます。
パケットはもちろん、彼の両脇を固めるガタイのいいビュリオン、アリュも軽やかなステップ、高い跳躍で魅了します。


『ダンス組曲』


© Sébastien Mathé / OnP

『ダンス組曲』はバッハの『無伴奏チェロ組曲』にのせ、男性ソロが繰り広げられます。1994年、ミハイル・バリシニコフのために振り付けられました。
チェリストは女性で、時折二人の掛け合いがあり、詩情あふれる作品です。
パリ・オペラ座では1996年にマニュエル・ルグリが初演しました。この映像ではマチアス・エイマンが丁寧に大切に踊っています。


『牧神の午後』


© Sébastien Mathé / OnP

ロビンズ版の『牧神の午後』は、場所がバレエスタジオになっており男性と女性によって踊られます。
二人は鏡に映る自分を見るばかりでほとんど視線を交わしません。終盤に関係性が変化していきます。
この作品はどんなダンサーが踊るかによって印象が大きく異なります。
アマンディーヌ・アルビッソンとユーゴ・マルシャンという非常に美しい二人は、ナルシスティックな人物を表現するのにぴったりです。


『グラス・ピーシズ』


© Sébastien Mathé / OnP

『グラス・ピーシズ』はミニマル・ミュージックの作曲家フィリップ・グラスの曲にのせて踊るプロットレス・バレエです。
3部からなり、カラフルな衣装に身を包んだダンサーたちが生き生きとグラスの音楽を視覚化します。
1983年の作品ですが、今でも新鮮! セウン・パクとフロリアン・マニュネのデュエットは美しさが際立ちます。

パリ・オペラ座バレエ団によるライブでのロビンズ作品上演は、日本ではまず鑑賞する機会はありません。
洒脱だったり皮肉が効いていたりと洗練されたロビンズ作品を最高に美しいダンサーたちが踊るこの映画、ぜひ機会を逃さぬよう体験したいものです。

文:結城美穂子


6月24日(金)
会場:東劇、新宿ピカデリーほか

開演:上映劇場による
チケット料金:一般 3300円、学生 2500 円(学生証の提示が必要になります)

詳しくは:配給・宣伝 カルチャヴィル合同会社


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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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