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プレビュー:2022年7月18(月・祝)ピアノ・エトワール・シリーズvol.44 三浦謙司ピアノ・リサイタル

ピアノ・エトワール・シリーズvol.44 三浦謙司ピアノ・リサイタル

成長著しいピアニストを聴く楽しみ

 彩の国さいたま芸術劇場が続けている「ピアノ・エトワール・シリーズ」。若いピアニストたちが意欲的なプログラムを携えて登場するこのシリーズは2007年から始まり、すでに出演したアーティストも「アンコール」という形で進化した姿を再び見せてくれたりする楽しい企画です。最近では昨年のショパン・コンクールで第4位となった小林愛実が登場しました。

イギリスとドイツで学んだ気鋭のピアニスト、三浦謙司

©Jeremy Knowles

7月に出演するのは三浦謙司です。彼のプロフィールはユニークです。13歳で英国に単独留学し、ロンドン・パーセル・スクールで学びます。そしてロンドン王立音楽アカデミー、ベルリン芸術大学、カーティス音楽院にすべて合格してベルリン芸術大学へ進学。ところが中退してしまいます。日本でさまざまなアルバイトやボランティアなどを経験し、2年ほどしてまた音楽の勉強を始めます。そんな彼は2019年にアルゲリッチが審査員長を務めたロン・ティボー・クレスパン国際コンクールで優勝、3つの特別賞も獲得しました。コンクールで優勝してすぐに世界はコロナ禍に。まだ20代ながらたくさん悩みさまざまな経験を経て、現在はベルリンを拠点として活動をしています。

バッハ中心の一癖ある異色のプログラムと、三浦謙司の音楽観

 今回のプログラムはバッハに思い入れがあるようです。「東京・春・音楽祭2022」での「東博でバッハVol.58」出演の際演奏したバッハ作品のうちの3作品(協奏曲ニ短調BWV974、幻想曲とフーガイ短調BWV904、イタリア協奏曲BWV971)を挟んで、ハイドンのソナタ、メンデルスゾーンの変奏曲などを置いたプログラムです。ユニークなのはワーグナー(リスト編曲)「イゾルデの愛の死」とストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」からの3楽章を最後にもってきているところです。バッハとワーグナーという組み合わせはあまりないのではないでしょうか。インタビューによればワーグナーにバッハからのつながりを感じ取っているとのことです。

 日本の20代のピアニストが多彩な活動を展開し、非常に注目が集まっています。三浦謙司を聴けるということは実にタイムリーなこと。ドイツで研鑽を積んでいる彼の今の演奏を堪能しましょう。


7月18日(月・祝)
会場:彩の国さいたま芸術劇場

開演:15時
チケット料金:2600円~3600円
詳しくは:彩の国さいたま芸術劇場

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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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