• HOME
  • おすすめバレエ
  • 古代インドが舞台のバレエ『ラ・バヤデール』のあらすじや演出の違いを分かりやすく解説!

古代インドが舞台のバレエ『ラ・バヤデール』のあらすじや演出の違いを分かりやすく解説!

目次

5. バレエ『 ラ・バヤデール』で登場するVa(バリエーション)

『ラ・バヤデール』は、Va(英バリエーション、仏バリアシオン、ソロの踊りの意味)が多いのも特徴です。

コンクールや発表会でもたびたび『ラ・バヤデール』のVaが踊られています。

5.1 【第1幕】ニキヤのVa

こちらは、第1幕で踊られるニキヤのVaです。

聖なる炎に捧げる踊りとして、厳かに、そして美しく踊られており引き込まれますね。

5.2 【第2幕】ソロルのVa

こちらは、第2幕のガムザッティとソロルの婚約式で踊られるソロルのVaです。

コンクールでも非常に人気の踊りで、戦士ソロルのたくましさや勇敢さが見てとれます。

なお、上記の動画は2014年のローザンヌ国際コンクールで金賞を受賞した二山治雄さんの動画です。

5.3 【第2幕】ガムザッティのVa

こちらも、第2幕のガムザッティとソロルの婚約式で踊られるガムザッティのVaです。

ジャンプや回転などのテクニックがふんだんに取り入れられており、こちらもコンクールで非常に人気の踊りとなっています。

知名度で言えば、主役のニキヤよりもガムザッティのVaのほうが有名です。

なお、ガムザッティのVaは、バレエ『海賊』の中でも踊られることがあります。

下記の動画は、現在英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルであるナタリア・オシポワが踊るVaです。海賊のVaとして踊られているため、衣装がジョーゼットタイプ(透け感のあるスカートがついたドレスのような衣装のこと)となっていますが、振付はほとんど変わりません。

ジャンプ力がすさまじいオシポワの動画もぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=zLNW3aioL1w

5.4 【第2幕】ニキヤのVa(花かごの踊り)

こちらの動画は、第2幕のガムザッティとソロルの婚約式で踊られるニキヤのVaです。

ソロルに裏切られた悲しみで踊るこのVaは観ている人の涙を誘います。「ソロル様からの贈り物です」と渡された花かごを持って嬉しそうに踊る姿から一転、毒蛇に噛まれて命を落とすまでのシーンは第2幕のクライマックス。

ニキヤの絶望と、命を落とすと分かっていても高僧の提案を拒む姿に、再び涙を流さずにはいられません。

5.5 【第3幕】影の王国 第1Va

こちらは第3幕の影の王国でソリスト(主役に次ぐ階級のこと)が踊るVaです。

第1Vaは、小刻みなテンポが見ていて楽しい振り付けです。

一方、ジャンプからすぐに回転をする振りや、トゥシューズで立ったり降りたりを繰り返しながら進む振りなど、ダンサー泣かせの振り付けでもあります。

5.6 【第3幕】影の王国 第2Va

第2Vaは、影の王国のソリストのVaの中で最も華やかな印象です。

ジャンプをしながら舞台を横断するなど、舞台を広く使う振り付けも特徴的ですね。コンクールなどでも非常に人気となっています。

5.7 【第3幕】影の王国 第3Va

第3Vaは、ゆっくりした音楽です。

脚のラインを見せるような振りも多いため、個人的には、脚のラインに自信があるダンサーが踊っている印象が強くあります。

終盤にかけて音楽が盛り上がるのも見ていて楽しいです。

5.8 【第3幕】ニキヤのVa(ベールのアダージョ)

こちらは第3幕の影の王国で踊られるニキヤのVaです。

ベールを使って踊ることから「ベールのアダージョ」とも呼ばれています。

ソロルと息を合わせてベールを使わなければいけない点や、左回転が入ってる点(多くのダンサーは右回転を得意としている)において、非常に難易度の高い踊りです。

次のページ:『ラ・バヤデール』そのほかのたくさんの見どころ

バレエ歴21年・とあるバレエ教室の現役生徒のまいです! 大好きなバレエの魅力や作品についてご紹介していきます♩

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。