プレビュー:新国立劇場オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』12月4日(木)〜12月7日(日) 新国立劇場オペラパレス

あまりの美しさに魅了される
ここでしか見ることのできない舞台
想像をはるかに超えた空間

2022年に新国立劇場でグルック作曲の『オルフェオとエウリディーチェ』が新制作されました。
詩人オルフェウスが亡くなった妻のエウリディーチェを連れ戻しに黄泉へ向かいます。帰り道、決して振り返ってエウリディーチェを見てはいけないという約束なのについオルフェウスはエウリディーチェの方に振り返ってしまい……というギリシャ神話のオルフェウス伝説の物語です。全3幕ですがそれほど長時間ではない上演時間で、グルックのオペラ作品の中でも人気があります。
このオペラを舞踊家の勅使川原三郎が演出・振付・美術・衣裳・照明を手掛けました。
初演された際、舞台上で起こっているすべてがあまりに美しくて観客は圧倒されました。また、オペラファンだけに限らず、ダンスファン、さらにはアートを愛する多くの人たちにまで噂が広がり、大変な評判となりました。
あまりにも人気ゆえ、新国デジタルシアターで配信もされ、多くの人が鑑賞することができました。
今回は、待望の再演となります。
勅使川原三郎の美学の結晶

シンプルで明るい舞台には大きな百合の花が両側にあります。他には何もありません。ダンスもふんだんに盛り込まれているのですが、物語の進行や歌手の歌唱を妨げることはありません。この空間とそれぞれの絶妙な立ち位置とパフォーマンスに、よく知られたオルフェウス伝説なのに既視感皆無の新鮮な舞台となっており、ドキドキしてしまいます。
初演時に素晴らしいパフォーマンスを披露した佐東利穂子とハンブルク・バレエ団のプリンシパルであるアレクサンドル・リアブコが今回も出演します。さらに、オフィーリア・ヤング、ハビエル・アラ・サウコという勅使川原とのコラボレーション経験のあるダンサーも参加します。ダンスに全く興味のない方にも強烈に印象付けるエモーショナルなダンスは、このプロダクションの最も特徴的な部分です。
そしてオルフェオを素晴らしいアルト歌手、サラ・ミンガルドが務めます。新国立劇場初登場です。初演時にはオルフェウスはカウンターテナーでしたので趣が異なるかもしれません。エウリディーチェには同じく新国立劇場初登場となるソプラノのベネデッタ・トーレが務めます。
指揮は園田隆一郎です。新国立劇場のオペラ鑑賞教室公演では何度も指揮していましたが、意外なことにシーズン公演では今回がデビューとなります。
なお、この公演は令和7年度 文化庁 劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業となっており、小学生から18歳以下の方180名が招待されます。詳細はこちら から

ベネデッタ・トーレ、サラ・ミンガルド、杉山由紀
アレクサンドル・リアブコ、オフィーリア・ヤング、ハビエル・アラ・サウコ
写真:新国立劇場『オルフェオとエウリディーチェ』2022 年公演より 撮影:堀田力丸
新国立劇場オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
公演情報
12月4日(木)14:00
12月6日(土)14:00
12月7日(日)14:00
会場:新国立劇場 オペラパレス
チケット料金:26,400〜1,650円
詳しくは:新国立劇場










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