プレビュー:「ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025」3月8日(土) 神奈川県民ホール

上野水香プロデュース ガラ公演第3弾

他とは一線を画すユニークなガラ公演
東京バレエ団ゲスト・プリンシパルの上野水香がプロデュースするガラ公演が神奈川県民ホールで行われます。2014年、2018年に続く第3弾で、今回も東京バレエ団の団員、元団員を中心に華やかなパフォーマンスを披露してくれます。
とにかく上演作品が贅沢! プログラムに入れたいと思ってもなかなか実現できない作品や新作も用意されています。
モーリス・ベジャール振付『ボレロ』をベジャール本人から踊ることを許された数少ない日本人ダンサーである上野水香。彼女の華々しいキャリアを反映するかのような考え抜かれた質の高い、そして他では見ることのできない楽しい内容になっています。
このダンサーがあの作品を……
注目のプログラム
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登場するダンサーたちがとても豪華。上野と親交のある元宝塚歌劇団星組トップスターの柚木礼音が上野と共にステージに立ち、ジル・ロマンも自身が振り付けた作品を元東京バレエ団プリンシパルの吉岡美佳と共に踊ります。
プログラムは以下の通り。
『ドン・キホーテ』よりマリウス・プティパ振付(上野水香、東京バレエ団ほか)
『ルナ』モーリス・ベジャール振付(上野水香)
『マヌーラ・ムー』モーリス・ベジャール振付(吉岡美佳)
『瀕死の白鳥』ミハイル・フォーキン振付(中村祥子)
『コッペリア』より サン=レオン振付(沖香菜子、秋元康臣)
『グラン・パ・クラシック』ヴィクトル・グゾフスキー振付(涌田美紀、宮川新大)
『ニヴァゲーション』より パ・ド・ドゥ(日本初演)ジル・ロマン 振付 (吉岡美佳、ジル・ロマン)
『アンダンテ』金森穣振付(中村祥子、厚地康雄)
『逢いたくていま』辻本知彦振付(上野水香、柚希礼音)
『パリのアメリカ人』(新作初演)ブラウリオ・アルバレス振付(上野水香、厚地康雄)
『黒い瞳』ブラウリオ・アルバレス振付(政本絵美、ブラウリオ・アルバレス)
『春の祭典』より 第一部 大地の礼賛(新作初演)岡本隼也 振付(伝田陽美、三雲友里加、政本絵美、平木菜子、工桃子、安西くるみ、富田翔子、柄本弾、井福俊太郎、鳥海創、山仁尚、宮村啓斗、昂師吏功)
新作(初演)岡崎隼也 振付(金子仁美、池本祥真)
バレエ・ファンの方なら「おお、これは」とすぐにピンとくる豪華さ。ベジャール・バレエ・ローザンヌの元芸術監督であるジル・ロマンと元東京バレエ団プリンシパルであり東京バレエ団の特別団員の吉岡美佳のペア、元ベルリン国立バレエ団プリンシパル、Kバレエカンパニー名誉プリンシパルの中村祥子と元バーミンガム・ロイヤル・バレエ団プリンシパルである厚地康雄のペア、元東京バレエ団プリンシパルの秋元康臣、他にも沖香菜子、柄本弾、宮川新大、池本祥真と東京バレエ団のプリンシパルが4名も出演するなど、肩書きを書くだけで大変な迫力を感じます。
このガラで初お披露目となる新作が3作品、日本初演が1作品というのも意欲的で楽しみです。
上野は、4作品『ドン・キホーテ』『ルナ』『逢いたくていま』『パリのアメリカ人』に出演します。『ルナ』はベジャールがJ.S.バッハの曲に振り付けたとてもエモーショナルな小品。日本ではシルヴィ・ギエムなどが披露しています。今の上野の心境にマッチしていることから選んだのでしょうか。
「ありがとう 神奈川県民ホール」のメイン公演として
神奈川県民ホールは開館50周年を迎えましたが、老朽化のためにこの3月で閉館することが決まっています。閉館を前に「ありがとう 神奈川県民ホール」というイベントが開催されるのですが、このガラ公演がそのメイン公演とされています。神奈川県民は誰もがこの神奈川県民ホールにとても親しみを抱いているのですが、鎌倉市出身の上野も同様。今回のガラへかける思いもひとしおでしょう。
日本でもガラ公演は多彩でたくさん行われていますが、上野水香がプロデュースするガラはユニークさで突出しています。ベジャール作品や東京バレエ団のダンサーたち、そして輝かしいキャリアを持つダンサーも含め、それぞれの個性を活かしたゴージャスな公演を楽しみましょう。
「ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025」
開演
2025年3月8日(土)15:00
会場:神奈川県民ホール
チケット料金:残席僅少
詳しくは:神奈川県民ホール
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