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プレビュー:新国立劇場バレエ団『コッペリア』2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)新国立劇場 オペラパレス

2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)
新国立劇場バレエ団

『コッペリア』

おしゃれで楽しいバレエ
2021年の無観客ライブ配信を経て、ついに上演 ───

4キャストすべてをライブ配信した2021年

新国立劇場バレエ団『コッペリア』ライブ配信の宣伝画像(2021年)


今回の公演は2021年5月に上演するはずだった時と同じ4キャストにもう1組加わった5キャスト全6公演で予定されています。

2021年は新型コロナウイルス感染症により東京都に緊急事態宣言が発出され、新国立劇場バレエ団の『コッペリア』は全公演中止となってしまいました。

あの時、4組のキャストそれぞれの無観客公演をライブ配信したことは大きな話題となりました。

バレエファンは4組すべての公演を配信してくれた吉田都芸術監督の英断に感激しましたし、普段バレエ鑑賞に出かけない人も多数鑑賞する機会となり、新国立劇場バレエ団の魅力を存分に伝えることができたのでした。

スワニルダがキュートなプティ版『コッペリア』

バレエ作品の『コッペリア』はE.T.A.ホフマンの短編小説『砂男』が元になっています。求婚しようと思ったオリンピアは実は機械仕掛けの自動人形だったというダークな物語で、これはオッフェンバック作曲のオペラ『ホフマン物語』の原作の一つにもなっています。


新国立劇場バレエ団がレパートリーにしているのはローラン・プティ振付によるプティ版です。フランス人であるプティの振付は、洒脱で洗練されていることが特徴です。


主人公のスワニルダとフランツは恋人同士。けれどもフランツは、老人形師であるコッペリウスの自宅の窓辺に座っているコッペリアが気になって仕方がない。スワニルダと友人たちが、コッペリアがどんな子なのか確かめようとコッペリウスの家に忍び込んだところ、コッペリアの正体がわかってしまう……。最後はスワニルダとフランツが結ばれてめでたしめでたしとなります。


スワニルダが自動人形コッペリアのふりをして踊るところが最大の見せ場、全編はつらつとしてかわいらしいスワニルダが機械仕掛けっぽい動きをするのがなんともチャーミングです。コッペリウスもキレの良い洗練された振付で踊るのですが、どこか哀愁を感じさせて魅力的です。

他にも19世紀にアルチュール・サン=レオンが振り付けた初演時はポーランドの村での出来事という設定なので、マズルカとチャルダッシュという民族舞踊も楽しめます。

全キャスト見てみたい

スワニルダとフランツには小野絢子&福岡雄大、米沢唯&伊澤駿、柴山紗帆&福岡雄大、池田理沙子&奧村康祐、そして米沢唯&速水渉悟の5キャストが組まれています。コッペリウスは山本隆之と中島駿野が踊ります。長い間、新国立劇場バレエ団のトップダンサーを務めた山本隆之が再び新国立劇場の舞台に戻ってきてくれるのも嬉しい限りです。

楽しくユーモアがあり洗練されたこの作品、古典バレエとはまた異なる美しいバレエの世界に触れることができますので、子どもと一緒に鑑賞するのもおすすめです。

舞台写真|撮影:瀬戸秀美


2023年2月23日(木・祝)〜26日(日)
新国立劇場バレエ団『コッペリア』
会場:新国立劇場 オペラパレス

開演
23日(木・祝) 14時
24日(金) 19時
25日(土) 13時/18時
26日(日) 13時/18時

★ チケット料金
13,200円〜3,300円

詳しくは:新国立劇場バレエ


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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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