• HOME
  • オペラ
  • プレビュー:英国ロイヤル・オペラ『リゴレット』『トゥーランドット』2024年6月22日(土)~7月2日(火) 

プレビュー:英国ロイヤル・オペラ『リゴレット』『トゥーランドット』2024年6月22日(土)~7月2日(火)

『リゴレット』
6月22日(土)、25日(火)神奈川県民ホール
6月28日(金)、6月30日(日) NHKホール
『トゥーランドット』
6月23日(日)、26日(水)、29日(土)、7月2日(火) 東京文化会館

自分へのご褒美としてぜひ
5年ぶりの来日公演を楽しむ

極上のパフォーマンスを親しみやすく

photo by Laura Aziz / ROH

前回の来日から5年という長い年月を経て、英国ロイヤル・オペラが来日します。

音楽監督のアントニオ・パッパーノは22年もの間、英国ロイヤル・オペラのレパートリーの拡充と新たなスター歌手、スタッフの発掘・育成など精力的に活動してきました。急進的になりすぎず、質の高いプロダクションを成功させ、オペラファンを喜ばせてきました。

特に、オペラ通でない人にとっても身近に極上のオペラ体験ができるオペラハウスというステイタスを得ました。それは、「英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン」という、映画館でコヴェント・ガーデンで上演されたオペラとバレエを鑑賞できるシリーズの成功もあります。

映画館でしか経験したことのない方に、今回の来日公演を特におすすめしたいです。

上演されるのは『リゴレット』と『トゥーランドット』です。

『リゴレット』はコロナ禍があけて劇場が再びオープンした際に上演した、パッパーノの自信作。『トゥーランドット』は壮大で絢爛豪華、だけではない退廃さやディストピア観を醸し出すさすがの演出。

どちらも魅力的です。

photo by Ellie Kurttz / ROH

『リゴレット』と『トゥーランドット』の見どころ

photo by Ellie Kurttz / ROH

『リゴレット』は悲劇の極み、救いのないオペラです。身体障害を負い道化師として生きるリゴレット、彼の大事な娘のジルダ、享楽主義のマントヴァ公爵、彼らはキャラクターがはっきりしているようでとても複雑な人間です。今回のプロダクションは、舞台上方にどーんと「ウルヴィーノのヴィーナス」の絵画があります。リゴレットが、ジルダが誘拐されたことを知るシーンではベッドに不気味な人形が置かれています。シンプルな舞台ではありますが、そういうディテールがとてもインパクトが強く、躍動的な演奏と相まって心が苦しくなる悲劇を紡いでいきます。

『トゥーランドット』は、圧巻な舞台美術に目を奪われます。SF映画のようでもあり強烈に中国っぽくもあり、照明は落とし気味です。赤と黒の色彩と陰影、ピン、パン、ポンのカラフルな衣裳などが、さらにトゥーランドットのダークなおとぎ話の世界観を演出しています。

2023年にパッパーノは『トゥーランドット』を初めてこのプロダクションで指揮しました。チャレンジングな試みが随所に見られます。

どちらの作品もこれまで「英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン」で上映されました。映像ですらものすごく圧倒されたこれらの舞台、ライブで鑑賞したらどれほど迫力があり、歌唱に感動し、登場人物の心情がダイレクトに伝わってくることでしょう。

photo by Marc Brenner / ROH

稀有な機会を逃さずに

photo by Marc Brenner / ROH

オペラハウスの引越公演は毎回大きなニュースとして扱われ、絢爛豪華ゆえの高騰するチケット代も話題になります。特に今回の来日は、オペラ初心者にとっては、さまざまな要因から簡単に行く決心をすることができない状況です。

でも、日本にいて万全のコンディションで世界最高のオペラ鑑賞ができる機会はめったにありません。

パッパーノの英国ロイヤル・オペラ音楽監督としての集大成の来日公演ですから、オペラ通も唸る超一流の歌手が揃っており、パフォーマンスのクオリティは保証されています。

チケットもさまざまな割安チケットが用意されています。

オペラで感動したい、もっと詳しくなりたい、という方、日頃がんばっている自分へのご褒美として、おしゃれをして出かけてみてはいかがでしょう。

生涯の思い出となる体験ができるかもしれません。


『リゴレット』
開演
6月22日(土) 15:00
6月 25日(火)13:00 平日マチネ特別料金有
会場:神奈川県民ホール
6月28日(金)18:30
6月30日(日)15:00
会場:NHKホール

『トゥーランドット』
開演
6月23日(日)15:00
6月26日(水)18:30
6月29日(土)15:00
7月2日(火)15:00
会場:東京文化会館

チケット料金
20,000円〜72,000円

詳しくは:NBS



エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。