プレビュー：2月25日(土)『歌曲でめぐる世界〜ことばと愛〜』ミューザ川崎シンフォニーホール

2023年2月25日(土)
ミューザ川崎シンフォニーホール
ホールアドバイザー小川典子企画

『歌曲でめぐる世界〜ことばと愛〜』

ホールアドバイザーである、ピアニスト小川典子がプロデュースする歌曲の夕べ

考え抜かれた選曲

ピアノ：小川典子©︎operaomnia.co.uk

ピアニスト、小川典子はワールドワイドに活躍するピアニスト。精力的にコンサート活動を続けるだけでなく、浜松国際ピアノコンクールの審査委員長をはじめコンクールの審査員も務めています。そしてミューザ川崎シンフォニーホールのアドバイザーでもあります。

小川が企画したコンサートが2月に行われます。意外なことにピアノではなく声楽のコンサートで、小川は伴奏として参加します。

コンサートは２部構成で、第1部では、シューマンの歌曲集『詩人の恋』全曲を上演します。
この作品はハイネの詩にシューマンが曲をつけた連作歌曲で、声楽だけでなくピアノ伴奏も大変表現豊かで、単に歌唱と伴奏、という関係をこえた共演が楽しめるロマン派の代表的な歌曲作品です。

続く第2部では、コンサートのタイトルにあるように、歌曲で世界をめぐる趣向です。
ドイツ、英国、ロシア、フランス、日本、そしてまたドイツへと戻ってきます。シューベルトの『アヴェ・マリア』やブラームスの『子守歌』、武満徹の『小さな空』など、よく知られた作品から、フィンジの『おい、おれのカノジョ』やクララ・シューマンの『美しさゆえに愛するのなら』、ラフマニノフの『いや、お願いだ、行かないで』『美しい人よ、私のために歌わないで』など上演機会の少ない作品も取り上げます。

最後はメンデルスゾーンの『秋の歌』などが二重唱で歌われます。
「世界をめぐる」「ことばと愛」というコンセプトに合うよう、小川が時間をかけセレクトした作品はどれも大切な曲で、そっと披露してくれるような、とっておきの作品ばかりです。

魅力的な歌手

バリトン：寺田功治©︎FUKAYA Yoshinobu／ auraY2｜ソプラノ(ゲスト出演)：隠岐彩夏

今回出演するのはバリトンとソプラノ、二人の歌手です。

バリトンは、寺田功治。英国ギルドホール音楽演劇学校で研鑽を積み、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトに出演を重ねていることで知られています。寺田は第１部のシューマン『詩人の恋』を独唱します。

ソプラノの隠岐彩夏はニューヨークやウィーンで研鑽を積み、幅広いレパートリーを持っています。第２部でドイツ歌曲などのほか、寺田との二重唱も聴かせてくれます。

ナビゲーション：奥田佳道

音楽評論家の奥田佳道がナビゲーションとして参加、鑑賞が一層深く豊かになるようサポートしてくれます。

 ピアニストが考えた歌曲の夕べ、とても興味深いコンサートです。

2023年2月25日(土)
ホールアドバイザー小川典子企画
『歌曲でめぐる世界〜ことばと愛〜』
会場：ミューザ川崎シンフォニーホール

開演：12時10分

★ チケット料金
[全席指定] 4,000円 ／ U25(小学生〜25歳) 1,500円

詳しくは：ミューザ川崎シンフォニーホール

公演プレビュー
公演一覧