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プレビュー:2022年8月13日(土)、14日(日) 東京シティ・バレエ団 『白鳥の湖〜大いなる愛の讃歌〜』

8月13日(土)、14日(日) 東京シティ・バレエ団
白鳥の湖〜大いなる愛の讃歌〜

東京シティ・バレエ団は2018年に上演した『白鳥の湖』を、豪華ゲストを迎え再演します。待望の再演です。

第2幕より 全幕について、日本初演時のものを受け継いだ壮麗な舞台美術にも注目 ©︎鹿摩隆司

日本バレエ史に残る、2018年の創立50周年記念公演

2018年、東京シティ・バレエ団は創立50周年記念公演として『白鳥の湖』を取り上げました。この『白鳥』、上演前から大変な評判を呼び、新聞の夕刊の一面を飾るという快挙をなしとげ、さらにチケットが完売するというすばらしい結果を残し、メモリアルに相応しい大成功を収めたのでした。

大野和士が初めてバレエ作品を指揮し、東京都交響楽団がオーケストラピットで、しかも第一ヴァイオリンを14名揃えて演奏するということも大いに話題になったのですが、なんといっても舞台美術が藤田嗣治だったということが注目を集めたのでした。

1946年『白鳥の湖』日本初演

第1幕より ©︎鹿摩隆司

第3幕より ©︎鹿摩隆司

1946年に日本で初めて『白鳥の湖』が帝国劇場にて初演されました。その時の舞台美術を手がけたのが藤田嗣治でした。東京シティ・バレエ団の芸術監督である安達悦子は、初演時に縁のある人たちの集まりで藤田嗣治の舞台美術を研究していた佐野勝也と出会います。

安達は、佐野から当時の美術スタッフによる藤田の舞台美術の模写が現存していることを教えられ、これを公演で使用することを勧められます。
終戦から1年しか経っていない状況での全幕公演実現に向けた当時の関係者たちの熱い思い、願いを感じ取り、東京シティ・バレエ団は藤田の舞台美術を現代に蘇らせました。

独特な第4幕の解釈

ともに第4幕より ©︎鹿摩隆司

東京シティ・バレエ団の『白鳥の湖』はバレエ団の創立メンバーである石田種生の演出・振付の版です。『白鳥の湖』のエンディングは、さまざまな版が存在します。

石田版ではオデットは人間の姿に戻り、天国ではなくこの世でジークフリード王子と結ばれます。コール・ド・バレエの白鳥たちもオデット、王子とともに戦い、ロートバルトを滅ぼします。それまでシンメトリーなフォーメーションを形作っていた白鳥たちはアシンメトリーに動き始め戦うのです。
これは石田が京都の瀧安寺の石庭から着想を得たものだそうです。自力でロートバルトと戦う白鳥たちは、見どころの一つです。

魅力的なゲストダンサー

3公演はすべて主役にゲストを迎えます。2公演はパリ・オペラ座バレエ団からでプルミエール・ダンスーズのオニール八菜とエトワールのジェルマン・ルーヴェです(13日13:30、14日15:00)。

藤田はフランスに帰化し創作活動を続けたのでフランスつながりということになるのでしょうか。コロナ禍でずっとパリ・オペラ座のダンサーのライブを目にする機会がなかったので、この二人が主役というのは嬉しいかぎりです。

左:オニール八菜 右:ジェルマン・ルーヴェ
©James Bort グランガラより

そしてもう1ペア、佐々晴香とキム・セジョン(13日18:00)。キム・セジョンは東京シティ・バレエ団の看板スター、そして佐々晴香は現在スウェーデン王立バレエ団のプリンシパルですが、かつて東京シティ・バレエ団に所属していました。佐々晴香にとっては堂々の凱旋公演となります。二人はかつて一緒に踊ったこともあり、長い時を経ての二人のパートナーシップには期待が高まります。

  左:佐々春香 右:キム・セジョン

藤田嗣治の舞台美術、石田種生の演出・振付によるこの『白鳥の湖』は、日本を代表するエディションです。ぜひ劇場ですばらしい鑑賞体験をしてください。


東京シティ・バレエ団
白鳥の湖〜大いなる愛の讃歌〜

2022年8月13日(土),14日(日)
会場:新国立劇場オペラパレス

開演:13日(土)13時30分、18時
   14日(日)15時

★ チケット料金
4,000円~15,000円

詳しくは:東京シティ・バレエ団


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ヘッダー写真 第2幕より ©️鹿摩隆司

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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