プレビュー:東京フィルハーモニー交響楽団7月定期演奏会

東京フィルハーモニー交響楽団
「7月定期演奏会」

新進気鋭の指揮者 出口大地、ヴァイオリニスト木嶋真優を迎え
オール・ハチャトゥリアン・プログラム

オーケストラの定期演奏会ほどおもしろいコンサートはないと言う人もいます。その理由は趣向を凝らしたプログラムにあります。

今回の定期演奏会などはまさしくおもしろいコンサートと言えるでしょう。東京フィルハーモニー交響楽団の7月の定演は、オール・ハチャトゥリアン・プログラムなのです。

アラム・ハチャトゥリアン

アラム・ハチャトゥリアン(1903-1978)は現ジョージア出身のアルメニア人で、ソ連時代に活躍したソ連を代表する作曲家です。アルメニアの紙幣に肖像画が印刷されています。

バレエ音楽「ガイーヌ」のなかに「剣の舞」があるのでこの作品が特に有名です。けれども他には? と考えてみるとすぐに思い浮かんできません。
バレエファンには「スパルタクス」の作曲者としてご存じの方もいらっしゃることでしょう。コーカサス地方の民族色の濃い作風で、劇音楽や映画音楽、交響曲も作曲しています。

ハチャトゥリアン国際コンクール
優勝指揮者、出口大地による指揮

今回は、「ガイーヌ」からの他、ヴァイオリン協奏曲と交響曲第2番が演奏されます。「鐘」の愛称がついている交響曲第2番は1943年に初演されレーニン賞を受賞しています。

ヴァイオリン協奏曲はフルートの編曲版で知られています。今回のソリストは木嶋真優です。大変情熱的で、とても平板に演奏することなどできないドラマティックな作品なので、木嶋の熱演が楽しみです。

そして指揮者の出口大地、彼は昨年ハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門で優勝、さらにクーセヴィツキー国際指揮者コンクールで最高位を獲りました。いまハチャトゥリアンを一番理解している指揮者かもしれません。
そんな彼が登場しハチャトゥリアン3作品を振るのですから聴き逃すわけにはいきません。

出口大地 ©hiro.pberg_berlin


木嶋真優 ©KINYA-OTA(MILD)


7月7日(木)
会場:東京オペラシティ コンサートホール

開演:19時
チケット料金:5500円〜15000円
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7月10日(日)
会場:Bunkamuraオーチャードホール

開演:15時
チケット料金:5500〜15000円
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7月12日(火)
会場:サントリーホール 大ホール

開演:19時
チケット料金:5500円〜15000円

詳しくは:東京フィルハーモニー交響楽団(7日)(10日〉(12日)


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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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