• HOME
  • 公演ニュース
  • フィリップ・グラス/ロバート・ウィルソン『浜辺のアインシュタイン』記者発表(2022年7月15日)

フィリップ・グラス/ロバート・ウィルソン『浜辺のアインシュタイン』記者発表(2022年7月15日)

音楽と身体が拮抗しているような舞台に

 続いて演出・振付の平原がコメントした。今回彼は、ダンスの振付と作品全体の演出を手がける。

この作品にはストーリーがなく、上演時間が4時間近くにもなり、ある種のトランス状態を生み出すものであるといった作品の特徴の他に、作曲された時代背景、アメリカの当時の文化や女性の権利運動、ベトナム戦争などを調べた。その上で、現在の日本とマッチするところがあるのではと思い至ったと言う。

今の日本の状況に合った我々のチームにしかできないもの、そして希望のある作品にしたいと語った。

自由度が高いがゆえの難しさ

指揮のキハラは、通常のオペラ作品のように細かな指示が全くなく、制作者に委ねられている部分が多いので、かえって難しいと話す。合唱も独立した役割があるわけではなくオーケストラ(音響)の一部として扱われている。
聴く側も調性だとかアリアというような聴く上でのよりどころがないので、個々に好きに想像してよい作品だ。それゆえ「想像の幅が広がるような表現を届けたい」と述べた。

次のページ
上演形態・演出の意図、イメージイラストについて

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。