モーツァルト『魔笛』 初めてのオペラにもぴったりの愉快な冒険物語!

公演・上映情報

ハンガリー国立歌劇場『魔笛』
2022年11/4(金)〜6(日)、13(日)

【 会場・開演時間 】

4日(金) 高崎芸術劇場/18:30
5日(土) 東京文化会館/15:00
6日(日) 東京文化会館/14:00
13日(日) 志賀:びわ湖ホール/15:00

★ チケット料金
6000円〜28000円
詳しくは:ConcertDoors

新国デジタルシアター『魔笛』
2022年9/16(金)12:00〜11/16(水)12:00

9月16日から2か月間、新国立劇場オペラの新国デジタルから、ウィリアム・ケントリッジ演出『魔笛』(2018年10月3日上演)の無料配信が行われています。

ウィリアム・ケントリッジは現代美術家で、この配信では彼のドローイングアニメーションによって演出される『魔笛』を見ることができます。

新国デジタルシアター

新国立劇場オペラ
ウィリアム・ケントリッジ演出『魔笛』2018.


METライブビューイング『魔笛』
2023年7/14(金)〜20(木)※東劇のみ27(木)まで

2023年5月19日〜6月10日にはニューヨーク、メトロポリタンオペラ新演出、サイモン・マクバーニー演出『魔笛』の公演が予定されています。

日本では、2023年7月14日(金)〜20日(木) ※東劇のみ27日(木)までMETライブビューイングで上映予定です。

METライブビューイング

イングリッシュ・ナショナル・オペラ
サイモン・マクバーニー演出『魔笛』2016.


東京藝術大学の学生が演じた映像も配信されています。

オペラ《魔笛》〜第67回藝大オペラ定期公演 アーカイブ配信

まとめ

世界的に人気な傑作オペラ『魔笛』は、華やかな試練と英雄の演出、愉快な道化の活躍、エキゾチックな衣装や舞台、美しく技巧的にも素晴らしい音楽と、どんな人にも楽しめるように作られた至極のオペラです。
ちょうど無料で見る機会も、実際の舞台の上演予定もあるため、この機会にぜひ鑑賞してみてください。

その際には、ちょっと怪しげな都市伝説にも思いを馳せてみるのも楽しいかもしれませんね?

関連作品

映画

魔笛はこれまでに2回映画化されています。

『魔笛|Trollflöjten』1975年
イングマール・ベルイマン

1回目は1975年、スウェーデンのイングマール・ベルイマン監督の作品。スウェーデンの劇場で演じられたものの撮影という劇中劇の設定です。
その芸術性の高さから、もともとテレビの特番ドラマだったものを映画に仕立て直し、全世界へと配給されました。日本でも1976年に劇場公開されています。

『魔笛|The Magic Flute』2006年
ケネス・ブラナー

2回目は2006年、ケネス・ブラナー監督の作品です。

ケネス・ブラナーは『オセロ』(1995)や『ハムレット』(1996)などのシェイクスピア作品の映画化を行ったり、近年では『マイティ・ソー』(2011)や『シンデレラ』(2015、ディズニー実写映画)などでも監督を務めています。

『ハムレット』では自身が主演し、また『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)のギルデロイ・ロックハート先生役など、俳優としても活躍しています。

こちらは舞台を第一次世界大戦ごろに大胆にアレンジし、戦火の中で思い合うタミーノとパミーナに、反戦のメッセージが託されています。

『魔笛|The Magic Flute』2022年
ローランド・エメリッヒ

そして実は、いま3回目の映画化が、もう間もなく封切りになります。

『インデペンデンス・デイ』(1997)や『デイ・アフター・トゥモロー』(2005)などのスケールの大きなパニック映画に定評のあるローランド・エメリッヒ監督の最新作です。

現代の少年が、オペラ『魔笛』の世界に迷い込むストーリーになっています。
ドイツなどでは2022年11月に公開されます。

日本での公開予定は未発表ですが、トレーラーの時点で怪獣のような大蛇、荘厳な夜の女王の城など、幻想世界を凄まじい映像美で描いているのが見て取れます。

アニメ『クラシカロイド』劇中歌

NHKのアニメ『クラシカロイド』は、ベートーヴェンやモーツァルトたちクラシック音楽家と同じ名前と記憶を持つ人造人間クラシカロイドが活躍するアニメです。モーツァルトはメインキャラクターとして活躍しています。2016年に放送され好評を博し、2017年には続編が作られました。

クラシック音楽家にフィーチャーしたアニメですから、音楽にも当然力を入れています。それぞれのクラシカロイドの音楽をキャラクターごとに現代のミュージシャンに担当してもらい、モデル音楽家のおなじみの名曲を現代の楽器や歌唱でアレンジした楽曲がほぼ毎週披露されていました。

担当する現代のミュージシャンはクラシックとは全然異なるジャンルの名手ばかり。例えば、ベートーヴェン担当にはギタリスト布袋寅泰さん、チャイコフスキーやバッハ担当にはシャ乱Qやモーニング娘。のつんく♂さん、ショパン担当はボカロPのEHAMICさん、などなど……

そしてモーツァルトを担当したのはDJのtofubeatsさん。モーツァルトの多くの曲をエレクトロ調でアレンジしています。魔笛のアレンジは、アニメ一期最終話という大一番で使われています。

EDM風のベースにFooというサンプリングボイスでノリノリの曲調になってまるで印象が変わっていますが、夜の女王のアリアのメロディが随所に使われた楽しい曲に仕上がっています。
「ザラストロを殺してこないと勘当だ」という歌詞から、「世界中を音楽と愛で満たす」という明るい歌詞への温度差もポイントです。


おすすめオペラ


オペラハーツの編集とライターを兼任。 小中でピアノ教室に通い、中高では吹奏楽部で打楽器を担当した程度の演奏経験。 クラシック以外にロック、EDM、ボカロ、ゲーム音楽なども好んで聴く。

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