プレビュー:東京二期会『運命の力』

運命に翻弄される恋人
ドラマティックな音楽

「東京二期会オペラ劇場」は今回ヴェルディの『運命の力』を上演します。
18世紀のスペインとイタリアを舞台に、身分違いの恋人、レオノーラとドン・アルヴァーロの過酷な運命を描く悲劇です。
これぞオペラ
偶然が重なるめくるめくドラマ

あらすじ
貴族の名家に生まれたレオノーラは、スペインに滅ぼされたインカの血を引くドン・アルヴァーロ(カトリック信者ではない)と恋仲になりますが、父親に反対されかけ落ちすることにしますが父親に見つかってしまいます。ドン・アルヴァーロは抵抗せずにピストルを床に投げ出すと暴発、父親の侯爵にあたり侯爵は死んでしまいます。二人はその場から逃げ出します。
途中、二人ははぐれてしまいレオノーラは修道院に身を隠し、修道院裏の洞窟で隠者として生きることになります。
レオノーラの兄であるドン・カルロは父の復讐に燃え、二人を探し回っています。
イタリアの戦場でお互いに偽名を使い、ドン・アルヴァーロとドン・カルロは出会ってしまいます。さらに二人は友情を深めてしまうのです。やがてドン・カルロにばれて、ドン・アルヴァーロは逃げて修道院に身を隠します。5年の月日が経ち、ドン・カルロはドン・アルヴァーロを見つけ出し決闘することに。勝者はドン・アルヴァーロでした。
洞窟の隠者にドン・カルロの最期を見てもらおうと洞窟に入ったドン・アルヴァーロ、そこにいた隠者はレオノーラでした。やっと二人は再会しますが、まだ生きていたドン・カルロはレオノーラを剣で刺し殺してしまうのでした。
日本オペラ・デビューの指揮者と
20年ぶりに来日した演出家が話題

今回、八嶋恵利奈が日本でのオペラ・デビューとなります。八嶋はリッカルド・ムーティのアシスタント、ベルリン・コーミッシェオーパーの第1カペルマイスターを経て、世界中で活躍、最近メトロポリタン歌劇場でデビューを果たしました。ついに日本でオペラを振る、ということで大変注目が集まっています。
演出はサー・デヴィッド・パウントニー。大御所の彼は20年ぶりに来日して初めて東京二期会のオペラを演出します。
重厚でとてつもなくドラマティックな舞台が実現するにちがいありません。
有名なアリアもあり
ドラマを盛り上げる充実した音楽

『運命の力』は主役級の歌手が多数必要です。そのため豪華キャストを組めるカンパニーでないと上演できません。今回も高い表現力を誇る歌手たちが揃っています。
序曲とレオノーラが歌うアリア「神よ、平和を与えたまえ」は特に有名で耳にしたことがある方も多いことでしょう。
ヴェルディの中期から後期に移行する過渡期にこの作品は作曲されました。大変なエネルギーをはらんだ作品です。
罪の意識、復讐心、絶望、など負の感情に囚われ続けあまりにも過酷な運命を生きる登場人物たち。
どっぷりと悲劇にひたり、物語に寄り添う音楽に身を委ねましょう。
画像:2025年ボン歌劇場公演より©Bettina.Stoëss
公演情報
9月3日(木)18:00
9月4日(金)14:00
9月5日(土)14:00
9月6日(日)14:00
会場:新国立劇場オペラパレス
チケット料金:25,000円〜6,000円、学生3,000円、U39(S-A相当)10,000円
詳しくは:東京二期会





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