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プレビュー 東京バレエ団『眠れる森の美女』11月11日(土)~19日(日) 東京文化会館

2023年11月11日(土)〜19日(日)
東京バレエ団『眠れる森の美女』

創立60周年記念シリーズの第2弾
古典の傑作『眠れる森の美女』を新制作初演

齋藤友佳理芸術監督のこだわり、思いのこもった新制作

7月には初のオーストラリア公演にて『ジゼル』を上演、10月には3年にわたるプロジェクトで新しいグランド・バレエ作品『かぐや姫』の全幕上演と今年も乗りに乗っている東京バレエ団。

思うように活動ができなかったここ数年の時間を取り戻すかのような勢いで、ついに古典バレエの傑作『眠れる森の美女』の新制作をお披露目します。

齋藤友佳理芸術監督は2015年に芸術監督に就任してから、『白鳥の湖』『くるみ割り人形』という古典バレエ作品の新制作を発表し、成功させました。いよいよチャイコフスキーの三大バレエの最後の作品、古典バレエでは最大規模の『眠れる森の美女』を発表する時がやってきたのです。

現代的な感覚に即した改訂、さらに齋藤芸術監督の解釈を反映させた意欲作

古典作品は時代ごとに再解釈され、アップデートを重新制作には、大変なお金と労力を要します。舞台美術や衣裳を一新しますし、特に演出は、残すべき部分、改めた方がいい部分の判断が難しく、改めるからにはより良いものになっていなければなりません。

齋藤監督はテクニカルな部分の改訂はもちろん、『眠れる森の美女』をただのおとぎ話に留めるのでなく、舞台芸術として深みのあるもの、「生と死」を表現するものにしたいという思いがありました。その思いを反映させるべく第2幕を重要な部分と捉えました。第2幕から登場するデジレ王子の心情を表現するために常に舞台上に登場させ、人物造形に心を配ったのだそうです。

例えばこの第2幕で、デジレ王子はリラの精に導かれオーロラ姫と出会います。まだここではオーロラ姫は100年の眠りについているのでいわば死んでいる状態、黄泉の世界にいる人である。一方デジレ王子は現在、現実にいる人、と考え、二人は踊っていても決して互いに触れ合うことはありません。

現在まで生き残っています。芯の部分は変わらない芸術作品としての強力なパワーがあるからこそ、再解釈が許されそれが評価されます。

だれもが知る古典を新たに制作しようというチャレンジ精神に敬意を表し、期待したいものです。

新制作が可能となる、充実のキャスト

悪の精カラボスは男性ダンサー、女性ダンサーの両方を起用

photo by Shoko Matsuhashi

素晴らしい古典作品を新解釈した改訂版ができたとしても、それを踊りこなせるダンサーがいなければ実現しません。

今現在の東京バレエ団はとてもハイレベルなダンサーが在籍しており、今回主役も3ペア組むことができます。オーロラ姫とデジレ王子は沖香菜子&秋元康臣、秋山瑛&宮川新大、金子仁美&柄本弾が演じます。
さらに特筆すべきは悪の精カラボスには男性、女性、両方のダンサー、柄本弾と伝田陽美がキャスティングされていることです。物語を展開させていく重要な役である悪の精カラボス、実力派の二人のパフォーマンスが楽しみです。

Photo by Shoko Matsuhashi


2023年11月11日(土)〜19日(日)
東京バレエ団『眠れる森の美女』
会場:東京文化会館

開演
11月11日(土) 14:00
12日(日)14:00
17日(金)13:30
18日(土)14:00
19日(日)14:00

チケット料金
14,500円〜3,000円

詳しくは:NBS



エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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