• HOME
  • 公演プレビュー
  • プレビュー:東京バレエ団『ザ・カブキ』6月27日(金)、28日(土)、29日(日) 新国立劇場オペラパレス

プレビュー:東京バレエ団『ザ・カブキ』6月27日(金)、28日(土)、29日(日) 新国立劇場オペラパレス

柄本弾、芸術選奨文部科学大臣賞受賞記念公演
『仮名手本忠臣蔵』を題材にしたバレエ

モーリス・ベジャールが読み解く『仮名手本忠臣蔵』

モーリス・ベジャールが東京バレエ団のために作った『ザ・カブキ』は東京バレエ団を代表するレパートリー作品、海外での評価も非常に高く、カンパニーにとっては宝物のような作品です。

現代の若者が日本刀を見つけます。その時『仮名手本忠臣蔵』の義太夫が聞こえてきて、舞台は急に忠臣蔵の時代に。青年は由良之助となり、主君の仇討ちに向かっていきます。

ベジャール、黛敏郎、そして東京バレエ団のダンサー

音楽はベジャールとも親交のあった20世紀を代表する日本の作曲家、黛敏郎で、彼の音楽は終始緊張感があり、とても効果的です。

同時代の芸術家が集結し、新しいバレエ作品を作る──最近こういう斬新な試みは、日本では活発とは言えません。

今回、カンパニーのプリンシパルである柄本弾が芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した記念として急遽上演が決定したそうです。柄本のほかに宮川新大も由良之助を演じます。

日本人なら誰もが知る『忠臣蔵』、この公演の会場には、日常的にバレエ鑑賞を楽しんでいるとは思えない方々でいっぱいになります。

舞台のクライマックス、いよいよ討ち入りとなり、バレエでは珍しく男性ダンサーのみがずらり揃うシーン(ちゃんと47人いる)は、毎回胸が熱くなります。言葉のないバレエだからこそ感情が強く揺さぶられることを感じる感動のステージです。

未見の方はぜひこの機会に劇場で経験してください。

photo by Shoko Matsuhahashi


東京バレエ団『ザ・カブキ』
会場: 新国立劇場オペラパレス
開演
6月27日(金)19:00 由良之助:柄本 弾 顔世御前:上野水香
6月28日(土)18:30 由良之助:宮川新大 顔世御前:金子仁美
6月29日(日)14:00 由良之助:柄本 弾 顔世御前:榊 優美枝

チケット料金:15,000〜5,000円  
詳しくは:NBS

エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。