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プレビュー:2023年5月/KIDD PIVOT(キッドピボット)『REVISOR』19日(金)愛知県芸術劇場、27日(土)・28日(日)神奈川県民ホール

2023年5月
19日(金)愛知県芸術劇場
27日(土),28日(日)神奈川県民ホール
KIDD PIVOT

『REVISOR』

最先端の振付家クリスタル・パイトによる『REVISOR』
キッド・ピボットとともについに初来日!

キッド・ピボット 待望の初来日

現在のコンテンポラリー・ダンスシーンで最も注目を集め、新時代の振付家・演出家として人気の高いクリスタル・パイトが主宰するカンパニー、「キッド・ピボット」が初来日します。

2019年のネザーランド・ダンス・シアターの来日公演での『The Statement』や、英国ロイヤル・バレエ団のために振り付けた『フライト・パターン』のシネマ上映、パリ・オペラ座バレエ団のために振り付けた『ボディ・アンド・ソウル』のテレビ放映などで斬新なパイト作品に触れてきた日本のファンは長らく来日公演を待ち望んでいました。

今回は、2022年にローレンス・オリヴィエ賞を受賞した『REVISOR』を上演します。

パイト作品の魅力

クリスタル・パイト ©︎Rolex by Anoush Abrar

クリスタル・パイトはカナダ出身でバレエ・ブリティッシュ・コロンビア、ウィリアム・フォーサイス率いるフランクフルト・バレエ団に在籍しダンサーとして活躍していました。

帰国後、キッド・ピボット(KIDD PIVOT)を立ち上げます。現在は、ネザーランド・ダンス・シアターのアソシエイト・コリオグラファー、サドラーズウェルズ劇場とカナダのナショナル・アーツ・センターのアソシエイト・アーティストも務めています。

英国ロイヤル・バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団というビッグ・カンパニーに作品を振り付け、世界的に知られることとなりました。コンテンポラリー・ダンスの新時代を牽引しており、新作が常に注目される振付家です。

クリスタル・パイト『Body and Soul』
パリ・オペラ座バレエ団,2019年
Opéra national de Paris

新しい動きや、群舞とソロあるいはデュオの対比、特に群舞の扱いが特徴的です。群舞にはパワーがあり、一つの有機体のように大きくうごめいたりユニゾンでバリバリ踊ったりと独創的で迫力があります。今回の作品では数十人ものダンサーによる群舞はありませんが、群舞は注目です。

作品には社会的なテーマがあり、デリケートなテーマではあるものの決して小難しくなく、共感を得られます。

『REVISOR』の原作はゴーゴリの『検察官』

ニコライ・ゴーゴリと『検察官』初版(1836年)
 出典:Wikimedia Commons


原作である劇作家ニコライ・ゴーゴリの戯曲『検察官』は、官民の癒着など腐敗政治が蔓延するロシアの地方都市が舞台です。そこに中央から査察に検察官がやってくることになるのですが、検察官を人違いしてしまいドタバタする、というコミカルさのあるブラックで風刺的な作品です。

前半は録音されたジョナソン・ヤングの脚本によるセリフに合わせて踊られる演劇的な構成で、後半は抽象的なダンスシーンが繰り広げられます。強靭な身体を持つ演劇か、あるいは具体的な言葉を意識したダンスか……どちらも正解、ジャンルにこだわらない広がりがあり、原作のテーマが現代にも通ずるテーマとして感じることができます。

©︎Michael Slobodian

今回はキッド・ピボットのメンバーでありパイト作品に多数出演している唯一の日本人ダンサー、鳴海令那や2020年KAATで上演された『人類史』の振付を担当し、バットシェバ舞踊団やキッド・ピボットに所属していたことのあるエラ・ホチルドも出演します。

時代を牽引する振付家の作品に触れるまたとないチャンスです。


KIDD PIVOT『REVISOR』(日本語字幕あり)

2023年5月19日(金)
会場:愛知県芸術劇場

開演|19:00

★ チケット料金
10,000円〜3,000円

詳しくは:愛知県芸術劇場

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2023年5月27日(土),28日(日)
会場:神奈川県民ホール

開演
27日(土) 18:30
28日(日) 14:00

★ チケット料金
10,000円〜5,000円

詳しくは:神奈川県民ホール


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エディター・ライター 出版社勤務を経てフリーランスのエディター、ライターとして活動中。 クラシック音楽、バレエ、ダンスを得意ジャンルとする。

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