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古代エジプトが舞台のスペクタクル・オペラ、ヴェルディ『アイーダ』~あらすじや曲を紹介~

3.オペラ『アイーダ』のあらすじ
〜異国情緒の古代エジプト、悲劇の三角関係〜

オペラ『アイーダ』1890年出版の台本表紙
出典:Wikimedia Commons


オペラ『アイーダ』のストーリーは、男女の三角関係です!アイーダとラダメスの、相思相愛ながら叶わぬ愛。そして、ラダメスへの愛のため嫉妬に苦しむアムネリス。3人の愛の行方やいかに!

あらすじを知って実際の劇を鑑賞してみましょう。

砂漠にそびえるピラミッド、星が光るナイル川、荘厳な石の神殿など、古代エジプトのイメージもお楽しみください!

アイーダあらすじ
✳︎ 第1幕 ✳︎

カイロ初演第1幕第2場のセットデザイン
フィリップ・シャペロン画
出典:Wikimedia Commons


【古代エジプトの首都、メンフィスの王宮の広間】

エジプトの祭司長ランフィスは、エチオピア征討軍の最高司令官任命の神託が下されたことを告げます。エジプトの若き将軍ラダメスは、自分が最高司令官となった暁には、必ず勝利して愛し合うアイーダとの結婚許可を求めようと決意します(アリア「清きアイーダ」)。

アイーダはエジプトに囚われた女奴隷。実は敵国エチオピアの王女なのですが、それを隠していました。ラダメスに恋心を抱くエジプトの王女アムネリスは、アイーダを見つめるラダメスのまなざしで、恋敵の存在を知ります。

エジプト国王が登場し、エチオピア征討軍の最高司令官にラダメスを指名します。アムネリスの「勝ちてかえれ」の激励に一同唱和。一人になったアイーダは、ラダメスへの愛と祖国への思いの相克に悩みながら神に祈ります(アリア「勝ちてかえれ」)。

【メンフィスの火神の神殿】

巫女らが歌い踊って勝利の加護を祈る中、ランフィスはラダメスに聖なる剣を授けます。武運を願う荘厳な祈りの中、幕。

アイーダあらすじ
✳︎ 第2幕 ✳︎

カイロ初演第2幕第2場のセットデザイン,エドゥアール・デプレシャン画
出典:Wikimedia Commons


【アムネリスの宮殿】

凱旋祝賀のための準備をするアムネリス。悲しげにしているアイーダに友達だと言い寄り、ラダメスは戦死したとうそを言います。驚いて嘆くアイーダの様子をみてアイーダが恋敵であることを確信し、身分違いの恋はやめよと命令します。アイーダはアムネリスにひれ伏しますが、アムネリスは怒りをあらわに退場します。

【テーベの都の城門】

エジプト国王、祭司長ランフィス、アムネリスが玉座につきます。祝賀のファンファーレが鳴り渡り、イシス神を讃える群衆の合唱の中、行進曲に合わせて兵士たちが凱旋します(「凱旋行進曲」)。
戦利品の数々や奴隷の踊りが披露され、最後に輿に乗ったラダメスが登場。

国王がラダメスに望みの褒美を問うと、ラダメスは捕虜の釈放を訴えます。連行されてきた捕虜の中に、アイーダの父、エチオピア王アモナズロの姿が。

アモナズロは、駆け寄るアイーダに身分を明かさぬよう耳打ちし、エチオピア王は討ち死にしたと偽ります。ランフィスが釈放に反対したため、アモナズロを人質として残し、残りの捕虜を釈放しました。

エジプト国王は、ラダメスを王位継承者としてアムネリスと結婚させることを宣言。困惑するラダメスとアイーダ、勝ち誇るアムネリス、復讐を誓うアモナズロ、それぞれの思惑を秘めた壮大なアンサンブルの中、幕。

アイーダあらすじ
✳︎ 第3幕 ✳︎

【月と星が水面に映るナイル河畔、イシスの神殿前】

ランフィスに伴われたアムネリスが、婚礼の祈りを捧げるため神殿に入ります。アイーダは、ラダメスから別れを切り出されたらナイル川に身を投げようと決意し、故国を思って歌います(アリア「おお、わが故郷」)。

アモナズロはアイーダに、ラダメスからエチオピアへの進軍の経路を聞き出すよう迫ります。アイーダは悩みながらも、故国のためだと説得されて承諾します。そこにラダメスが現われ、アモナズロは身を隠します。

アイーダがエジプトから逃げようと誘い、エジプト軍のいない道を聞くと、ラダメスは「ナパタの谷」と口を滑らせました。アモナズロが飛び出してエチオピア王であることを明かし、3人で逃げようと説得します。アムネリスとランフィスが見とがめ、衛兵が追う中、ラダメスはアイーダとアモナズロを逃がし、自らは捕縛されます。

アイーダあらすじ
✳︎ 第4幕 ✳︎

1880年パリ・ガルニエ宮公演時第4幕第2場のセットデザイン
フィリップ・シャペロン画
出典:Wikimedia Commons


【地下の法廷に続く宮殿の広間】

アムネリスはラダメスの裏切りと彼への想いに苦悩していました。アイーダを忘れるならば命を助けると、ラダメスに申し出ます。ラダメスは、アイーダが無事に逃れたことをアムネリスから聞いて喜びます。しかし、祖国を裏切った罪を償うと言って、アムネリスの申し出を聞き入れません。

裁判にかけられるラダメス。何を聞かれても黙ったままでいるラダメスに、祭司たちは神殿の地下牢での生き埋めの刑を宣告します。アムネリスは「神の使いといいながら、血に飢えている!」と刑に抗議します。しかし聞き入れられず、祭司たちを呪います。

【上部は火神の神殿、下部は地下牢】

地下牢に閉じこめられたラダメス。死を覚悟し、アイーダがどこにいるのか思いを馳せます。

ラダメスの前に現われるアイーダ。アイーダはラダメスと共に死ぬため、先回りして地下牢に忍び込んでいたのでした。

2人は天国での永遠の愛を誓いながら、静かに息絶えていきます。地上の神殿では、アムネリスが祭壇の前で死者の冥福を祈ります。

次のページ:4.『アイーダ』の見どころ|5.公演予定

神保 智 じんぼ ちえ 桐朋学園大学音楽学部カレッジ・ディプロマ・コース声楽科在学中。子どものころから合唱団で歌っていた歌好き。現在は音楽大学で大好きなオペラやドイツリートを勉強中。

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